第12話 確認
「本当にいいんだな?」
リオが私にたずねて来る。
「うん。決めた!私、冒険者になる。」
私は胸を張って言った。
「そうか。なら特訓しないとな。」
「へ?特訓?」
私は思ってもいなかった言葉が出て来たので、思わずたずね返してしまった。
「あぁ。だってお前、領主様の息子と会った時逃げたんだろ?真正面から立ち向かえるぐらい強くならねぇとな。」
確かにと私は納得しながらも少し面倒だなと思ってしまった。
そう思ったのが顔に出でいたのだろうか。リオがジト目で見てきている。
「お前、特訓が面倒だと思ってるだろ。」
どうやら本当に顔にで出たようだ。
「うん。」
後で怒られそうな気がしたので、正直に肯定した。
するとリオは頭を抱えて苦笑していた。
「お前のそうゆうところ尊敬する。」
「どうも」
「(嫌味で言ったのに…)」
急に褒められたので、返事を返すとボソッと何かを呟いた。
なんと言ったのか聞き取れなかったので、聞き返すと気にするなと返された。
全く、人間と言う生き物は、はぐらかされれば、はぐらかされるほど気になる生き物だと言うのにと思いながらも、深掘りはしなかった。
にゃーと鳴いたら猫になる 濃空藍 @aikozora
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