拝啓、異世界恋愛が好きな方へ。
本作品は、その独特のタイトルからも想像できる通り、一筋縄ではいかない深い物語を紡ぎ出している。
ただの異世界恋愛ものと侮ることなかれ、人間の内面の葛藤や愛の形、そして運命に立ち向かう強さを描いた、時にユーモラスで、時に切ない物語である。
主人公ナタリーの運命は、まるで古典文学のヒロインのように複雑でありながら、彼女の行動一つ一つには、現代女性の自立心と強さが息づいており、ナタリーが遭遇する試練は、ただの不幸ではなく、自らの人生を切り拓くための契機となっている。
ナタリーと怪物伯爵との関係性は、初めは契約という形で始まるが、徐々に互いの本質を見つめ合うことで深まっていく様は、まさに恋愛小説の醍醐味を凝縮している。
この作品の特筆すべき点は、周囲の登場人物たちもまた一人の人間として丁寧に描くことで物語に深みを加えている点だろう。
異世界恋愛が好きな読者にとって、心に残る一冊となること請け合いの一冊だ。
敬具。
ヒロインが婚約破棄をされる物語は数あれど、今作のヒロインであるナタリーはひと味もふた味も違います。
国一番の資産家にして父から大商会を引き継いだ若き女性実業家ナタリーは、幼馴染で許嫁である貴族の手酷い裏切りに遭って婚約破棄を突き付けます。行動力!(ひと味)
とは言え、ナタリーの気が強いとかそういう事ではないのです。男である自分が読んでも「男よ、それは絶対ダメなやつだ」と心が痛むほど、本当に絶対ダメなやつなのです。この作品がバトルものなら、彼は生きて居まいと思いました。命拾いしたなミゲル。
そしてナタリーは婚約破棄を盤石の物とするため、タイトルにある「怪物伯爵」との婚約を目論みます。行動力!(ふた味)
魔獣の侵入から国を守る辺境伯のケヴィンは、顔に受けた大きな傷から「怪物」と噂される人物ですが、実はちょっとシャイなナイスガイ。ふたりは徐々に惹かれ合っていくのです。
実業家らしく理知的に事を進めると同時に、恋する乙女であるナタリーと、過去の出来事から慎重になってしまうケヴィンの関係がどうなるのか、今後も目が離せません。
そして、ケヴィンとその領地のために実業家ナタリーが発案するのが運河建設です。(み味)
なぜ運河を作るのか、どうやって運河を作るのか。そして運河は完成するのか。
それは是非、ご自身の目でお確かめ下さい。
読まないなんて、もったいない。
最新話まで読み終えた感想としては、まずこれだった。
大好きな婚約者に不倫をされた主人公。涙を流しながらも、次を見据える。そして、自身の立場を考えた上で怪物伯爵に結婚を持ちかける。
そのなかで、主人公ナタリーの魅力が伝わってくる。女の私から見ても、格好いい女性だ。格好いいと言っても、姿形ではない。その行動力にも、立ち止まらない姿にも憧れる。
応援したくなる主人公なのだ。
そして、読みやすいテンポで進む物語。気になるキャッチコピー。
不倫されて、なぜ運河!?の理由が明らかになってきた。
気になる。気になりすぎる。是非、たくさんの人に読んで欲しい!!
更新を楽しみにしています!!!!