私事ではありますが、元来僕はあまり女性が主人公の物語があまり好きではなく、あまつさえ戦闘ものとなればやはり男主人公が適当に違いない、と敬遠しがちだったのですが、このお話を読んでその偏見が払拭されました。男主人公顔負けのカッコよさや女性ならではの心情描写は、楽しみこそすれ、嫌悪などする理由がありませんでした。
ストーリー構成も申し分無く、「守りたい、守られてしまう」そんな守る人にも守られる人にも成り得る関係に、友情や愛情、慈悲や哀愁を織り交ぜるその文面には引き込まれるものがありました。
また、言葉巧みに戦闘描写を迫力を持って臨場感を演出し、目に浮かぶような一瞬一瞬の闘いの駆け引きの表現には感嘆の声をあげる他なく、それでいてわかりやすい、読み易いところには畏敬の念さえ抱きます。
僕なりの見解を踏まえ、サブタイトルを勝手に付けさせていただくならば、
-敵は切先、柄は同志に、向けるは守るが為だけに-
です!