楽しいは正義だよ！

第一部完、のあと、第二部もせっかくなので読んでます。
子供向けヒーローショーみたいな主人公と悪役のわかりやすさがありつつ（特に悪役がコメディ・エンタメショーヘイターのノリが強い）たまに古いネタとかマニアックなネタがちょっとあるのが子供向けのようであり大人向けのようでもある「ウェブ小説らしさ」を感じる作風です。

「楽しいは正義だよ！」な考え方がとても好き。

勇者セアくんが毎回キャンキャン吠えてて、もしアニメとかなら演じる声優さんの喉が心配になるやつ笑

勇者がダンジョン行ったときに宝箱が空っぽなの面白い。
主人公と悪役とそれぞれの視点で話が進むのですが、それがなんかダブル主人公のようにも思われて。
セアくんがミシリィちゃんとなんか良いコンビになっていきそうだなーと見てたら破局した笑

『問題は青い肌だが、日焼けしたことにしとけばなんとかなると思う。』みたいなさりげないユーモア的なも楽しい。

ゴブ太郎が強くなったのが好きだなーと読んでたらピンチになってボロボロになって助けられて……待っ、なんかヒロインムーヴみたいな美味しい役ぞ。ゴブ太郎正ヒロイン！？（たぶん違う）

飴の21話の仕掛けが40話で効果出るの好きだなと思いました。
ウェブ小説ってロングフラグ回収を仕掛けても「読者が忘れるから響かない」みたいなのを聞くのですが、わかりやすく「あのときの仕掛けだよ」みたいに作中で語りつつあとがきで「21話の飴です」と教えてくれるのが親切だなと思いました。

低年齢でもわかりやすいエンタメ・配慮をしつつ、ネタがさりげなく古いの混ざってたりとかロングな仕掛けも用意してやろうって企みがあるところに創作気概を感じて、作者様が好きだなと思いました。