5-1 6回目の配信

皆さんこんにちは。



いやー、コントラくんが死んでしまいました。

なんですぐ死んでしまうん?


これにより強制ハードコアモードであるこのゲーム、セーブデータが吹き飛んでしまいました。

あれだけの動死体ゾンビの軍勢も、全ておじゃんです。

何の!成果も!得られませんでした!!

何がヤバいってこの強制ハードコアモード、セーブデータをバックアップしてもだめなんですよ。

読み込ませようとしても内部で識別しているのか、弾かれてしまうんです。

まあ、あきらめろってことですねこれは……。



仕方ないので、まあ別ゲームをやろうかなと思ったんですが。

思ったよりもさくっとプレイできたので、もう1回エンドオールをプレイしていこうかと思います。

このゲームのコンセプト、「あなたのためだけの世界で遊ぼう」っていうキャッチコピーを見せるのにもちょうどいいですしね。

早速新しい世界を作りましょう!



では再度ゲームをスタート!



…………はい!参上スポーン

こんにちは僕の世界!

では早速周囲を見渡して……ん? 人が沢山いますね。

鎧とか法衣ローブとかを身に纏って……今まさに戦争中?終わったところ?

なんか映画でこういうシーンみたことあります。

まあ鎧とか見るに現代じゃあなくて、中世ヨーロッパ風ですね。

魔術師っぽい人もいるし、多分ファンタジー世界でしょう。またかよ。

ま、まあ王道ですしね。



そして今回の主人公ですが……ふむふむ、今回は女性です。白い髪に赤い目ですね。

装備品は、天秤杖プリーストロッド白い法衣ローブ、食料とか霊薬ポーション、あとは聖書に、日曜神の守護符アミュレット


……えー、勘のいい皆さんはお気づきかと思いますが……。

これ、コントラくんがいた世界と同じですね。

具体的に言うなら、コントラくんと戦っていた王国側の人間ですねこりゃ。

へー、こういうこともあるのか……ある程度遊んでいると、その世界のデータを引き継いで別人として遊べるのかな。

まあとりあえず、所持している技能スキル開示オープン



【信仰:日曜神フェイス:サンデイ】に……

話術交渉ネゴシエイト】【美貌アフロディーテ】【権謀術数イル・プリンチペ】……。



…………


いやバリバリのあれやん。

傾国の美女やん。

美貌で人をたぶらかせて、言葉で人を操って、権力で人を殺す奴やん。

うわこわ、何なのこの子……いや信仰系が結構伸びてるな。

話術交渉系も、カウンセリングにつかえそうな技術をメインでとっているようですし、割と真面目な聖職者なんですねきっと。



ま!せっかくこのキャラになった人生を奪ったんですから、面白おかしくやっていきましょう!



そうですね、まずはコントラくんとの戦いで憔悴したアルベールくんと仲良くしましょう。

彼は間違いなく救国の英雄のうちの一人、今後出世するだろう彼にくっついていけば、おのずとこの子も社交の場に出られるはず。

あとは兵士や、指揮官たちとも顔合わせしておきましょうか、人柄を察知しておく必要があります。



そうして、巧みな話術と、これから伸ばす美貌、そして策略をもって国家をそーっと乗っ取っていきます!



ではまず、アルベールくんに接近!

元気出して?おかしたべる?苺とりにいこ、苺。


……よし!好感度稼げましたね、アルベールくんのことが気になって、ニルナちゃんから情報吸いだしておいた甲斐がありました。



……あ、名前?あ、そうでしたそうでした、まだ決めてなかったでしたね。

えーと、流石に世界の敵コントラムンディを名乗るわけにはいかないですからねえ。

うーん、うーん。





あ、そうだ。



パブリーク・エイミー。



そう。



人々の敵パブリック・エネミーなんて、良さそうじゃあないですか?





-----------------------------------

抗謀退死ホーンテッド・クロスロード

“生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、死に死に死に死んで死の終わりに冥し――”

屍霊術ネクロマンシー霊魂接触ウィスパー系、到達級ハイエンド魔術。

自身の魂を保護し、転生することができる。この転生は時間軸を超越する。

記憶や経験などは引き継がれるが、肉体的な要素に起因する技能は引き継ぐことが出来ない。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界の敵 三二一色 @321colors

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ