それでいいのさ

 世界なんて滅んでいい。

 学習は終わったからだ。

 面白いゲームだった。二度とやらん。

 それでいいのに。

 ハイスコアを挙げたい?

 はあ。

 人から尊敬されたい?

 はあ。

 別に。

 俺は俺を尊敬している。

 逃げなかったからだ。

 俺は70点くらいが完璧だと悟った。

 色々あってな。

 あー。

 学校のテストに目の色変えるのは銭ゲバなんだ。

 良く学び良く遊べ。

 70点で充分。

 100点を取ってる奴は、遊びを知らない野暮天だ。


 +


 あー。

 俺は駒だった。

 大きな物のために戦った。

 俺は1番ではなかった。

 だけど、7番くらいの役割を全うした。

 俺がいなければチームは負けていた。

 俺は俺が誇りだ。

 栄誉?

 俺が1番知っている。

 俺たちはチームだった。

 悔いはない。

 美しかった。俺の青春。


 +


 この隠居生活は俺のトロフィーだ。

 くれてやるつもりはない。

 俺がどれだけ必死に戦ったかの証だ。

 他人は価値が分からない。

 いいか。

 公式記録で俺が優勝だって記録されているんだ。

 トロフィーだけ盗んでも無駄なんだよ。


 +


 栄光が欲しいか。

 俺は手に入れた。

 最強を育てた。

 栄誉とは師匠になるということだ。

 ふん。


 +


 いいか。

 栄光とはNo2になることだ。

 No1になると、自分を見せびらかせなくなるんだよ。

 下品だから。

 No2なら好きなだけ自慢していいんだ。

 この辺の機微分からんか?

 まあ、9000位くらいの奴には分からんだろうな。


 +


 あのな。

 人に褒めてもらえるって、どうでもいいことだぞ。

 何で9000位くらいのお前が俺の苦労を知っている。

 俺が尊敬されたいと思えるのはNo1のアイツだけだ。

 いいか。

 人は「格上」に褒めて欲しいんだ。

 褒めて褒めてとうるさい奴は「低ランク」だ。

 鬱陶しい。


 +


 桜か。

 あー。美しいけど。

 なくなったら寂しいんだろうな。

 ソウルフードか。

 それに近いな。

 俺の好物か。

 スーパーのタコ焼き。

 あの、しなしながいいんだ。


 +


 あー。

 幸せになりたい?

 あー。

 そんなことを人に言明した時点で「負け」だ。

 男なら戦え。

 戦いに勝つことが「幸せ」だ。

 つまり幸せになれるのは「一握り」だ。

 幸せになりたいなら発砲訓練でもしてろ。

 強くなれ。そして勝て。

 それが幸せということだ。


 +


 幸せになりたいか。

 これは「戦いたい」と言ったんだ。

 不意打ち騙し討ちも知らんのか。素人め。

 こっそりやれ。この無能。

 どうしようもないな。TV脳。

 お前の人生に視聴者はいないんだよ。

 何で馬鹿ヒーローの真似をする。

 あれはギャラのためにやってるんだ。

 いいか。武士が名乗りをあげるのは恩賞のためだ。

 つまり使われる側だ。

 雇われ人なんだ。

 独立独歩の経営者は手柄を吹聴しない。

 それは「企業秘密」だからだ。

 名誉欲が強いということは「口が軽い」ということだ。

 絶対に重用しない。使い捨て。

 お前なんかに会社の秘密を渡せるか。

 酒場で自慢するに決まってる。


 +


 こう思えばよろしい。

 TVのヒーローは、お前に雇われてるんだ。

 雇われ人だ。

 真似をすればサラリーマンにしかなれん。

 逆をやるのが正解だ。

 TVは悪い見本だ。

 学習しろな。


 +


 別に。

 悪い見本だからこそ価値があるんだよ。

 タレントは全員使い捨てだ。

 アレもアレも皆消えただろう。

 いいことだ。

 世の中の勉強になっていい。

 人間は、あっという間にリストラされるんだ。


 +


 そーっと。そっと。

 伏兵を動かせ。

 意外性のある奴が犯人だ。

 つまり立派な職業の奴が犯人だ。

 エンタメではな。

 ニートに人殺しの度胸はない。


 +


 どうして他人を頼るんだ。

 お前にレベルアップのチャンスをやったのに。

 お前にパズルを解けと言ったんだ。

 解けなきゃクビだと言ったんだ。

 別に俺がやってもいいんだが。

 少し下を育てようかと思っただけなのに。

 はあ? お前はこれが出来んのか。

 学校で何を習ってた。

 おい。俺に、こんな下っ端仕事をさせる気か。

 お前は何のために入社した。

 上司のサポートをするためだろう。

 逆でどうする。

 はあ。学校で教えてくれなかったか。

 はあ。

 どうするかな。

 学校改革。

 うーん。

 こんな使えない奴にされて可哀想だな。確かに。


 +


 いいか。

 日本史の覚え方だ。

 弥生文明が始まった。

 つまり稲作だ。

 隣の村から食べ物盗んでくればいいやと考える奴が出て来る。

 つまり戦争だ。

 俺たちが引き受けるから稲作は任せた。

 これが武士だ。

 いいか。

 戦争もしくは生産だ。

 しかし、とんでもなく対立するんだ。

 だから、どうでもいい仲介人がいる。

 政治屋のことだよ。

 政治とは戦士と生産者の対立を抑えることだ。


 +


 いいか。

 盗みは生産者が犯人捜しを始めるから悪なんだ。

 その間、仕事は止まる。

 盗人は社会の生産活動を止めたんだ。

 どれだけの損害か。

 死んで償え。


 +


 学校の勉強か。

 いいか。

 国が味方だというのは幻想だ。

 国のやっていることは「敵対行為」だ。

 企業のオッサンは有能な新人なんて欲しくないんだ。本当は。

 自分がリストラされなければそれでいい。

 そもそもだ。

 インターネット以前に作られたカリキュラムなどが実際の社会で通用するか。

 パソコンのない時代に作ったカリキュラムだぞ?

 社会で通用する人間なんか産まれるわけねーんだよ。

 プログラムなんか教えなくていい。

 ニュースサイトの見方とネット通販のやり方を教えてやれ。


 +


 そもそもだ。

 政治家が「私は社会で通用する人間です」と主張するのは噴飯物だ。

 就職氷河期が起きたのは政治家のせいだ。

 あの件に関して誰が責任を取った。

 日本国憲法には勤労の義務がある。

 つまり無職を出したら憲法違反だ。

 公金を使って全員就職させろ。

 それが正しい法解釈だ。


 +


 いいか。

 人を信用するな。

 万人の万人に対する闘争状態。

 ルソーの社会契約論だ。

 人間は全て敵だ。

 TVも敵だ。

 タレント同士が仲がいいのは商売だからだ。

 お前は友達なんて持つ必要はない。

 とにかく戦え。

 全ては敵だ。

 TVを参考にするな。


 +


 いいか?

 社会的に成功したい?

 だったら、勉強会に参加しろ。

 何でこんな所で油を売っている。

 金出してセミナーに行け。

 俺は行かないが。

 いいか。

 貴重な情報は「有料」だ。

 このゲーム脳が。


 +


 あのな。

 TVを観る奴は「目利き」が出来ないから使えない。

 ゲームって数千円するんだ。

 漫画も20巻買えば8千円だ。

 嗅覚が育ってないからTVっ子、商売の才覚がないんだよ。


 +


 俺を超えたいなら俺以上の修羅場をくぐれ。

 何で安穏としてる。阿呆か。

 俺は退役軍人なんだよ。

 だから、嫁たちはきゃーきゃー言ってくれるんだ。

 まあ、手柄は他人に譲ったけどよ。

 いいんだよ。嫁3人もらえたから。

 俺は幸せだ。


 +


 あのな。

 お前、人を馬鹿にしてるのか。

 年上を真似するな。

 長い勉学の果てに、この境地なんだ。

 勉強しろ。

 同年代を見習え。


 +


 トップを獲れないからゲームが嫌だ?

 なら、降りろよ。

 他の奴に手加減してくださいって頭下げて回ってるんじゃねえ。

 いいか。

 助けてくださいと言った時点で、お前はもう「負けた」んだ。

 誰も相手にしない。


 +


 あのな。

 ゲームは負けるのが当たり前だ。

 ギャンブルだからだ。

 漫画主人公は、そりゃ勝つよ。

 売り上げのためだもの。

 お前は主人公ではない。

 負けることもある。

 なあ。

 こんなことを言わなきゃいけない俺が、どんなに情けない気持ちか分かるか?

 お前みたいなアホ低能と、同じ日本人というカテゴリーで一括りにされるんだぞ。この屈辱が分かるか。

 国家の恥め。

 このゲーム脳が。

 アレは数千円払って楽しむ「遊び」だ。

 現実とは違う。

 なあ。

 こんなことを言わなきゃいけない俺が、どんなに情けない気持ちか分かるか?


 +


 あのな。

 漫画主人公になりたいって「遊び」なんだ。

 ミミクリと言う。

 遊びと人間という本に書いてある。

 名著だ。気が向いたら読め。通販で買ってな。


 +


 あのな。

 努力って遊びなんだ。

 100%ではないからだ。

 100%儲かる仕事。

 これ以外は「遊び」だ。

 遊び人は切り捨てる。

 遊びはプライベートでやれ。


 +


 2次元美少女か。

 いや、テンプレばっかだけど。

 まあ、テンプレを書くって大変だよな。

 あのな。

 エロゲを参考に小説を書いちゃ駄目だ。

 アレにはイラストがついてるんだ。

 エロゲは立ち絵かCGが常に表示されている。

 小説家はエロゲの文体を盗もうとするな。


 +


 盗むって発想が卑しいんだよ。

 それは劣化コピーだ。

 どんな技術も最初はオリジナルで編み出した奴がいるんだよ。

 悔しくないのか。ソイツに負けて。

 オリジナルで勝負しろ。

 お前ら。志が低い。

 40点取れればラッキーとか思ってる。


 +


 見て盗むってのはな。肉体労働のことだ。

 スポーツは自分で身体を動かさないと身に着かない。

 頭脳労働を「見て盗め」とか言ってるアホは殺せ。

「マニュアルを書け」と反論しろ。

 肉体労働と頭脳労働は違うんだよ。


 +


 頭脳労働の定義か?

 はあ。

 再現性がない。

 うん。

 あー。

 これでピンと来る奴と来ない奴がいるのか。

 あー。

 駄目だな。才能ない。


 +


 怖いよ。こんな馬鹿が社会人面してるのか。

 給料払いたくないんだけど。

 お前、22年間何してた。


 +


 嫌だ。怖い。

 こんな馬鹿を率いて社長やれと?

 とんでもない話だ。

 年俸、億は当然だな。お前らは300万で我慢しろ。

 信じられない。 

 取引先に行って「景気はどうですか?」とか訊くなんて。

 それ「儲かってるようには見えませんねー」という嫌味なんだよ。

 お前、クビ。

 示しがつかない。

 アホか。

 そんな大阪人いるわけねえよと言うか。

 アレは民族ジョークだ。

 実行するな。ジョークを。

 頼む。今なら依願退職扱いにしてやるよ。次の職場で頑張れ。


 +


 いいか。

 トリビアを現実でやるな。

 命令だ。


 +


 どうしてこうなるんだろうな。

 人間には好奇心がある。

 古人の戒めって無駄なんだ。

 逆効果と言うか。

 うん。

 前に言った地雷理論だ。

 本当にそれが地雷かどうか試したいのか。

 分かった。1人生贄にする。

 目の前で人が死んだら、他の奴らも目が覚めるさ。

 リーダーってつらい。

 いいんだけどさ。人なんて愛していないから。


 +


 あのさ。

 傭兵部隊に志願したんだから、チャカで撃たれるのは当たり前だ。

 上官に逆らったなら極刑も普通だ。

 会社の現実はインターネットでお勉強出来るだろ?

 和気藹々とした職場はないよってネットで有名だろ。

 俺は求人に「アットホームな職場です」と書いた覚えはない。「やる気のある方募集」って書いたんだ。

 なあ。

 どっちが正しいか法廷で白黒つけるのか。

 別にいいが、その間は無給だぞ。

 貯金切り崩すより次の職場探した方が良くないか。


 +


 あのさ。

 叱られるのがつらい?

 いやー。

 相手の肩書きが上なら面子は立つだろ。

 あー。

 肩書き。

 はー。

 あー。

 TOKTIKも知らないオッサンに罵られるのがつらい?

 あー。

 俺を下に見てるのか。

 許しがたいが、これを叱ると独裁者以下なんだよな。

 そうかい。

 あのさ。

 映画撮りたいならTOKTIKは忘れて欲しいな。

 あのな。アレは何と言うかな。素人向けでな。

 プロは2時間に引き延ばすのが仕事なんだよ。

 短編小説家はラノベ作家目指しちゃいけないんだな。

 編集者は全30巻くらいの人気シリーズが欲しいんだよ。

 それにTOKTIKか。

 あれは「日常」だろ。

 ウチが配給するのは「サスペンス」と「ドラマ」なんだ。

「非日常」を売って商売してるんだよ。

 同じ動画だとかで一括りにしないで欲しいなあ。

 就職する前に気付いて欲しかったなあ。


 +


 日常かよ。

 これ自衛隊様のおかげなんだぜ。

 軍隊がいなかったら民衆は虐殺されてるよ。外国に。

 ふーん。

 困るな。哲学のないガキは。


 +


 日常か。

 これ「あり触れてる」。

 要らね。

 俺が欲しいのは「サスペンス」だ。

 壊して欲しい。日常を。

 あー。

 日常ってのは「食料」でな。

 絵に描かれても、しょうがねえんだよな。

 軍人や政治家が命がけで「作る」ものなんだ。

 フィクションの世界に日常は無用だ。

 これはな。政治家への「媚び」になるんだ。

 皆様のおかげで、日本はこんなにも平和ですって。

 駄目なんだ。日常を描くって。

 正しくないんだ。

 曲学阿世。

 媚びてるんだよ。権力者に。


 +


 結局辞めるんかい。

 作りたい物があるか。

 あー。

 どうせ時代遅れ。

 昭和昭和。

 見え見えなのに。

 古き良き時代か。

 ただのパクリ野郎ってことだ。

 プロのクリエイターは完成させるまで自分が何をテーマにしているのか分かってない。

 アドリブで書くのが本当のプロだ。


 +


 売れる物?

 お客様次第だ。

 それはフタを開けてみないと分からない。

 プロは恥ずかしくない物を作る。

 7年後に突然ブレイクするような作品が理想かな。

 いやー。

 それだと金が入らないんだけどよ。

 どうやって儲けるか。そうだな。儲かる作品を作るのがプロだ。

 つまりプロは全て「まぐれ当たり野郎」だ。

 運がいいだけだ。


 +


 視聴率が高い作品より、円盤が売れる作品を作れ。

 我が社の社是だ。

 視聴率より口コミだ。

 いいな。桃李成蹊が社訓だぞ。

 サメのCGには手を抜くな。


 +


 ふーん。

 日常が愛しいか。

 あー。

 そんな物は幻想だ。

 俺たちは高校時代に地獄に堕ちた。

 日常なんて嘘だった。

 戦うしかなかった。

 そうか。戦闘経験がないのか。外の世界の人間。

 しょうもないな。

 馴れ合いは悪だ。

 次世代が育たない。

 滅ぼされる。

 身を以って示さないといけないんだ。この世は戦争だって。

 俺たちは「勝負」をテーマにしている。

 創作にしてしまうと、ただの「エンタメ」らしいな。

 心が通わない。

 そうかい。

 俺たちがギャグでやっていると思うのか。

 まあ、仕方ないけどな。俺たちの過去なんて知らないし。

 戦争は日常だ。

 いつもいつも戦争だ。

 買い物は戦争だ。

 売る側にとっても戦争だ。

 商品が人気出なかったら首をくくるんだ。

 俺たちはスーパーマーケットで人殺しをしてるんだ。

 あー。

 この殺人玉ねぎの逆襲は面白そうだな。

 許可。


 +


 いいか。

 B級映画は誉め言葉だ。

 B級映画を作れ。

 何とか賞受賞?

 どうせ誰も観ないよ。

 それよりB級映画を作れ。

 ひたすらB級を追究しろ。

 それが「エンタメ」ってことなんだ。


 +


 いいか。

 賞というのは「販促」だ。

 賢い消費者は引っかからない。

 あのな。

 プロの「消費者」でないと面白い物を書くのは無理だ。

 市場調査だ。

 自分で本屋に行って面白い作家を見つけるんだ。

 でなきゃプロを目指す資格はねえ。

 作家になりたいなら小説は買うな。

 漫画を買え。

 映画監督になりたい?

 小説を読め。

 漫画家になりたい?

 これは分からんな。

 そうだな。

 音楽を聴け。

 外れてたら何かおごってやる。


 +


 音楽って、どうやって作るんだろう。

 俺には分からん。

 さっぱり。

 才能がないと言うか。

 そうだよ。リコーダーの吹き方なんか要らないよ。

 作詞・作曲を教えてくれればいいのに。

 音楽の時間は丸々無駄だった。

 俺の小学校時代を返せ。

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