『警視庁呪詛犯罪対策班』略して『呪対班』とは、どんなお仕事をするのか。
まず、目に見えないものとは何でしょう?
幽霊などが一番最初に浮かぶのではないでしょうか?
もし見えているのであれば、どうぞこの班のメンバーへ。
一癖も二癖もある面々ですが、その分、優しさも人一倍持ち合わせていますよ。
他に、思い浮かぶものってありますか?
人の念や呪いなども、目に見えませんよね?
もしもそれで亡くなってしまった人がいたとします。
けれど、日本では呪術によって呪い殺された呪殺は『不能犯』だそうです。
こんなの、あまりにも酷くありませんか?
けれど、立証もできない。
でも、それが見えるのなら……?
『呪対班』にしかできない事で、不可解な事件の全容を明らかにする事はできるのか?
そして、解決する事も可能なのか?
それはぜひ、皆様の目で確かめてみて下さい。
こちらの物語はまだ完結しておりません。
そして私も途中までのレビューではあります。
しかし、数々の謎、そして人間ならではの苦悩や救いをひしひしと感じる物語となっています。
あとですね、『公衆伝播の太郎くん』という作品と繋がっております。
今回の登場人物、『呪対班』の過去が気になる方はこちらもぜひ合わせてお読み下さい。
まだ事件は始まったばかり。
今後どのような不可解な事件に出会うのか、どうぞ皆様も追いかけてみて下さいね。
ある事件をきっかけに死者が見えるようになった真矢は、同じ事件を共に経験したカイリに誘われ、呪詛犯罪対策班の一員となる。死者に「自分は自殺ではなくて殺された」と訴えられても何も出来ないことを、真矢は辛く思っていた。呪対班になったことで、彼女はそれに応えられるのか?
冒頭を読んで、少し難しい話かな?と思ったのですが、そんなことはありませんでした。ライトな読み心地で、スルスルと読み進めることが出来ました。
キャラたちひとりひとりの個性が強くて、その掛け合いが楽しいです。
加えて、呪対班の事務所や幽霊に塩を振ったりファブったりの描写もコミカルで、雰囲気を明るくしてくれます。
呪いや死というと重く暗いイメージで、実際そういう描写もあるのですが、それを遠ざけちゃう賑やかなノリのある作品だと思います。
死者の望みを尊重する、真矢の優しさもあたたかいです。
真矢とカイリの経験した事件は、作者様の別作品「公衆伝播の太郎くん」で描かれています。そのため、こちらの作品の序盤では、太郎君事件の顛末について軽く触れられます。
私は太郎くんを読了しているので、再登場キャラに喜びつつ、真矢の記憶の違和感にも「真矢ちゃーん!」と思いつつ読んでおります。
太郎くんを未読の方には未読の方の、既読の方には既読の方の楽しみ方があるのではないかと思います。
物語はまだまだこれからだと思います。
応援しております!
※第二章18までを読んでのレビューです。
──『警視庁呪詛犯罪対策班』略して『呪対班』
日本では呪術によって呪い殺された呪殺は『不能犯』だ。
誰かを殺害する目的で呪術を使い、実際に呪い殺されたとしても、その立証はできない(本文より)──
どうですか?
この解説。つい読みたくなりませんか?
上司から秘密裏に特命を受けた警視庁捜査一課棚橋俊光刑事、剛直で信頼のおける刑事。
彼は、『警視庁呪詛犯罪対策班』の班長として、呪いが疑われる事件を捜査していく。
仲間として彼が集めたのは一般人、そのひとり真矢は霊を見ることができる。
街を歩けば、誰もが振り返る超イケメンのカイリも能力者。
そして、ボサボサ頭のキャラが立っている相談役の山場先生。
彼らの扱う事件。どう解決していくのかが見ものの作品です。
ネタバレになるので、内容は書きませんが、どうぞお読みくださいませ。