6
高校一年生の夏。
わたしは泣いていた。
それ以外の記憶はなかった。
大学一年生になったとき。
わたしは……。
見上げる空は青色をしていた。
青色の中に白い月が見える。
月か。
なつかしいな。
そんなことをわたしは思う。
ねえ、しん。
わたしね。
本気で宇宙飛行士を目指そうと思うんだ。
冗談じゃなくて本気で宇宙に行きたくなったの。
宇宙に行って。
月にいくの。
月に行けば、またしんに会えるかな?
しんは月にいるのかな?
しんはいろんなことをわたしに教えてくれたね。
人生は自由だってこと。
生きることは幸せだって言うこと。
夢を追いかけることはすごく楽しいってこと。
誰かを愛すると言うこと。
しん。
わたしと出会ってくれて、本当にどうもありがとう。
旅に出るならどこに行こうか?
月。
月?
ああ。一緒にあの月まで行こう。
青色の空に浮かんでいる白い月を指さしながら君はにっこりと笑ってわたしに言った。
その君の笑顔をわたしは一生忘れない。
飛び、跳ねるように。 終わり
飛び、跳ねるように。(旧) 雨世界 @amesekai
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