たとえ石を投げられ追われても――

タイトルどおりの明るいノリのテンポで進んでいく冒険譚ですが、バックには重低音が流れています。
ガンガンいこうぜのノリで楽しく読んでいたら、ふっと泣かされる……そんなことがあるお話です。
たとえば私のお気に入りのシーンは、主人公・クロウが守った人たちに石を投げられ、追われるシーンです。
クロウはそれを責めることなく、追われるがままに去っていく、そして去っていくクロウを追いかける者がいて……そんなシーンです。
そういうシーンをポンと放り込んで来るからズルいと思いますが(笑)、泣けます。

……気がついたら、読者もクロウを追いかけてます。
ぜひ、ご一読を。

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