第5話
私は事勿れ主義だから普段なら揉め事にも首を突っ込まない。
私はずるいから今日だって学校では美月と話さなかったくせに美月のことが心配だからクラスメイトが見てないところで美月の家に行ってみようとしてたくらい。
自分でも偽善者だなって感じながら美月の家に向かっている途中だった。
そんな時に起きた出来事。あまりのことに腹が立って私はリーダー格の子に
「いじめたかったらいじめれば?あんたらみたいなクズに私は負けないから。」と言っていた。
美月と出会ってまだ2ヶ月くらいで日は浅い。
でも美月は優しくて周りのことを思いやってて頑張り屋な事を私は知ってる。私はそんな美月を大事な友達と思ってる。
偽善者はもう終わり。友達を守る為なら私は何も怖くない。
「なっちゃん…ッ。」
美月は泣き崩れた。私はそんな美月の元に駆け寄った。
「ごめんね、美月。学校で守れなくて。」
美月を抱きしめる。
「はっ。そんな薄っぺらい友情すぐ壊れるから。てめぇら百合かよ、キメェな。」
リーダー格の子が暴言を吐き捨てる。
私は怒り狂っていたからその発言に言い返そうとした。そしたら取り巻きの1人が
「百合の何が悪い?もうあんたについて行くの疲れた。人を見下して自分の味方になる奴しか傍におかない哀れな人間。」と言い放った。私も美月も驚いて2人で目を合わせた。
取り巻きのもう1人も「私達2人は梨沙や野本さんををいじめるの反対してたのにこいつが無理やりしてたんだよね。別に私は梨沙も野本さんも嫌いじゃないのに。」と言った。
梨沙という子はこないだまで仲間はずれにされていた女の子。
そして2人は私たちに向かって「こんな奴と一緒になっていじめをしてしまってごめんなさい。」と頭を下げて謝ってくれた。
そしてリーダー格の子を置いて4人で帰る。
リーダー格の子と梨沙って子の2人だけが喧嘩をしてたこと、ジェンダーレスをバカにしたり普通に暴力を振るったりしたことが許せなかったらしい。
リーダー格の子は何も言い返さずただ悔しそうな表情をして立ちすくんでいた。
美月と2人になり
「なっちゃん、ありがとう。なっちゃんは私にとってヒーローだよ。」
と微笑んでくれた。
美月の表情が明るくなったことが嬉しかった。
君といられるなら あむ @arai415
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君といられるならの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます