とても素敵なお話でした。美しく流れるような文章に、毎話不穏な空気感と裏腹の心地良い読後感。必死に地上に這いずり出た蝉がその目的を果たせずとも、何も遺せなかったわけではないと信じたいですね。
かつて小説家を目指していた性別不詳の生き損ないです。 たった一人でも作品を読んでくれる方がいますように。
季節の終わりに蝉が落ちながら弱々しく鳴く、よく知る光景の描写から始まり、それについての思索。私小説的な語り口の小説かと思いきや、だんだんと物語が「ものがたられて」いきます。恐らくはフィクション、…続きを読む
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