第7話 エピローグ
「稀子!」
「俺は稀子の事が好きで有るが、鈴音さんの事も気に成る」
「でも、俺を誘惑させるやり方は、フェアじゃない気がするんだ……」
俺は困った表情で稀子に話す。
稀子は微笑みながら、俺に話し始める。
「本当に、比叡君は大真面目だ!」
「比叡君が鈴ちゃんを大人にしても、私は誰にも言わなかったのに馬鹿だね~~」
稀子の言葉の後。
鈴音さんも困った笑顔で話し始める。
「本当ですね。稀子さん」
「私もその真面目さが好きなんですが、真面目すぎるのも少し困りますね…」
「男性はやはり、悪いオオカミさんに成ってくれないと!」
「!?」
(なんだ、なんだ。何か稀子と鈴音さんで勝手に纏め始めているぞ!)
俺は心の中で思うが、稀子は和やかな表情で俺に言い始める。
「さて、比叡君とのお遊びはここまでにして、後はドラマでも見ようか!」
「鈴ちゃん!!」
「そうですね……比叡さんに意気地が無ければ、これ以上の誘惑も無意味ですからね♪」
「そうしましょう。稀子さん!♪」
鈴音さんも笑顔で稀子に向けて言う。
俺はキツネにつままれている気分で有った。
☆
その後は普通の団らん時間と成って(?)、俺は稀子。鈴音さんと過ごす。
でも、俺の右側には稀子。左側には鈴音さんが座っている。
俗に言う、両手に花だ。
「~~~♪」
「~~~♪」
俺の両隣に、稀子と鈴音さんが笑顔で座っている。
これなら健全な方法で有るし、俺を共有している事に成る。
「……」
(まぁ、これで良いか)
(稀子が本気なのは分かるけど、鈴音さんの場合はまだ未知数だ)
(もしかしたら、これは鈴音さんのお遊びかも知れないし!?)
俺と稀子の関係はほぼ恋人関係で有るが、鈴音さんは後から入った乱入者でも有る。
鈴音さんがこの様な行動を取ったのは、鈴音さん自身しか知りようが無いが、本気で俺の事が好きでは無いだろう?
だって、鈴音さんの家は名家で有るから、俺の事が本気で好きなら実家の力を使ってくるだろうし、稀子や稀子の実家に脅しかける行為も出来る。
今後の行方は分からないけど、これは多分。
鈴音さんが俺と稀子の反応を見て、面白がっているのだろう!?
……
☆おわり☆
私は泥棒猫では無い 小春かぜね @koharu_kazene
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