いけいけ勇者様53

最上司叉

第1話

2人と出会ったその夜3人で酒場で話をしていた。


暗黒の勇者はどこから来たのか?


2人が言うには勇者の国が怪しいみたいだ。


勇者はそんな噂を聞いたことがないし突然暗黒の勇者に襲われる理由も分からなかった。


とりあえず次の日に2人が目星をつけたところに行ってみることにした。


「じゃあ明日」


「あぁ」


「どうかした?」


「またあんなのが出てくるのかと思うとな…」


「そうだな、でも誰かが終わらせなければ犠牲者が増えるだけだ」


「あぁ…」


正直暗黒の勇者との戦いは後味が悪かった。


でもそんなことは言ってられない。


誰かが終わらせなければならないからだ。


勇者は家に帰り武具の手入れをして眠りについた。


そして次の日の朝。


勇者はいつものように朝の鍛錬を終えて朝ごはんを食べようとしていた。


「どうしたの?」


魔王が勇者に話しかけた。


「大丈夫だ」


勇者は答える。


「なら良いんだけどなんか思いつめた顔してるから」


「魔王様気にすることありません」


魔王の婚約者が言った。


勇者は朝ごはんを食べ終えて出かけようとした。


「気をつけてね」


「なに心配はいらぬ」


ドラゴンの女が言った。


「…」


勇者は魔王にありがとうと言うと宿屋へと向かった。


「ここになにがあるのかの?」


「!!」


勇者は驚き振り返る。


「なんじゃ?」


「いや…」


いつもの事ながら本当に呆れる。


そこに昨日出会った2人組が現れた。


「後ろの女性は誰だ?」


「すまない、勝手についてきた」


「なに気にするでない」


「仲間が増えるのはありがたい」


「それじゃ行こうかの」


ドラゴンの女はドラゴンの姿に戻り3人を背中に乗せて飛び立った。


ドラゴンの女は2人組の言った場所の近くに降り立った。


そこにはなんとも言えない暗黒のオーラが漂っていた。


「凄いな」


「ここまでとは」


「なに気にするでない」


ドラゴンの女はいつも通りだ。


「!!」


【キィン】


「いきなりお出ましか」


「…」


暗黒の勇者の剣を勇者は剣で受け止め反撃にでる。


【ドゴォ】


勇者の一撃が暗黒の勇者に入るが全く効いていない。


やはり暗黒の勇者は普通では無い。


「こっちだ!」


勇者とドラゴンの女が2人組の行く方へ走り出した。


「なんだあれは?」


「なんじゃろうな」


そこには古びた建物が見えてきた。


「あそこに暗黒の勇者を操ってるのがいるのか?」


「あぁ間違いない」


「行くぞ!!」


背後から暗黒の勇者も迫ってくる。


勇者たちは古びた建物のドアを蹴破り中に入った。


するとそこには白衣を着た男が立っていた。

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