TRICK OR KILLING

 ゴリラ、ゴリラ、ハロウィンの夜、

 バナナの仮装をして、月明かりの下で踊る。

「トリック・オア・トリート!」と叫び、

 子供たちが笑顔でキャンディを手渡す。


 ゴリラ、ゴリラ、ハロウィンの夜、

 みんなが驚く仮装をして、パーティーを盛り上げる。

 ゴリラ、ゴリラ、ハロウィンの夜、

 楽しみながら、ハロウィンの魔法を広める。


 ゴリラ、ゴリラ、ハロウィンの夜、

 ジャック・オ・ランタンの灯りをたよりに、家々を訪れる。

「トリック・オア・トリート!」と叫び、

 みんなが喜びでキャンディを手渡す。


 ゴリラ、ゴリラ、ハロウィンの夜が終わると、

 バナナの仮装を脱ぎ、森へと帰る。

 でも心の中では、次のハロウィンの夜を待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、ハロウィンの夜、

 楽しみながら、ハロウィンの魔法を広める。


 +


 いいか。

 面白いお話しというのは、「人間」が「面白い」と「認識」出来るお話だ。

 蜘蛛の子育ては面白くないと思う。グロ過ぎて。

 5W1H。

 5Wは平凡に。

 HOWを凝るのが「物語」だ。5Wはどこでもいいし、誰でもいい。

 ナーロッパもしくは現代日本。キャラたちはテンプレで良し。5Wを凝るのは素人だ。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、クリスマスの夜、

 トナカイの仮装をして、雪の中を歩く。

「ホホホ!」と笑い、

 子供たちが驚いてプレゼントを開ける。


 ゴリラ、ゴリラ、クリスマスの夜、

 トナカイと決闘をして、パーティーを盛り上げる。

 ゴリラ、ゴリラ、クリスマスの夜、

 勇敢に戦いながら、クリスマスの魔法を広める。


 ゴリラ、ゴリラ、クリスマスの夜、

 トナカイとの決闘を始め、雪が舞い上がる。

「ホホホ!」と笑い、

 みんなが驚きでプレゼントを開ける。


 ゴリラ、ゴリラ、クリスマスの夜が終わると、

 トナカイの仮装を脱ぎ、森へと帰る。

 でも心の中では、次のクリスマスの夜を待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、クリスマスの夜、

 勇敢に戦いながら、クリスマスの魔法を広める。


 +


 こうなるんだよな。WHOやWHYを凝ると。

 WHEREを凝る作品?

 舞台説明だけで何時間かける気だ。

 WHEN? 別に。

 作者の都合のいい時間帯でいいよ。あー、強いて言うなら10代から20代の内に事件を起こしてくれ。30代のオッサンとか、さっさと死ねとしか思わん。WHY? 人間は戦争をする生き物だ。殺しの理由なんて何でもいいよ。

 それよりHOWだ。

 どうやって物語の、こんがらがった綾を解きほぐすのか見せてくれ。

 まさか、いやーぼーん覚醒はしねえよな?

 今までの伏線だけで解決するよなあ。なあ、坊や?


 +


 ゴリラ、ゴリラ、カードテーブルの上、

 戦略を練りながら、対戦相手を見つめる。

「アタック!」と叫び、

 観客たちが息を呑んでカードを見る。


 ゴリラ、ゴリラ、カードバトルの夜、

 敵との熱い戦いを繰り広げ、ゲームを盛り上げる。

 ゴリラ、ゴリラ、カードバトルの夜、

 熱心に戦いながら、カードの魔法を広める。


 ゴリラ、ゴリラ、カードバトルの夜、

 敵のカードを見つめ、次の一手を考える。

「ディフェンス!」と叫び、

 観客たちが驚きでカードを見る。


 ゴリラ、ゴリラ、カードバトルの夜が終わると、

 デッキを片付け、森へと帰る。

 でも心の中では、次のカードバトルの夜を待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、カードバトルの夜、

 熱心に戦いながら、カードの魔法を広める。


 +


 小説とゲームの違いか。あー。

 有り体に言って、ゲームは何かをゲットするのが面白い。

 しかし。

 小説は何かを「ロスト」するのが面白いんだな。

 キャラクター含めてだよ。

 ここ間違えるな。

 えーと。キャラクターの最初の目的?

 新しい目的に入れ替わる方が面白い。

 人助けのためなら変節漢とか言われないよ。

 もっと大切なものが出来た。守りたいものが出来た。

 これが小説の面白さだな。

 最初の目的は、ねじ曲がっちゃっていいんだよ。

 人生の目標を失う。

 これも小説の面白さだ。

 あー。ゲームではアウト。

 宝探しなら宝探し。

 首尾一貫していないといけない。ゲームは。

 単純作業をやり込ませるための方便だから。ゲームのストーリーは。

 いいか。

 単純作業+チープなストーリーだ。

 一種の催眠効果だ。ゲームはな。

 だから、単調なお話が好まれる。

 しかしなー。

 プロの小説がこれでは困るんよ。

 ひたすら波乱だ。波乱のない小説なんて語義矛盾もいいとこなんだが。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、鏡の前で、

 自分の姿を見つめ、深く考える。

「これが私か?」とつぶやき、

 鏡の中のゴリラがにっこりと微笑む。


 ゴリラ、ゴリラ、鏡の前で、

 自己認識を深め、自分自身を理解する。

 ゴリラ、ゴリラ、鏡の前で、

 自分自身を見つめながら、自己理解を深める。


 ゴリラ、ゴリラ、鏡の前で、

 自分の強さと弱さを認め、成長を感じる。

「これが私か?」とつぶやき、

 鏡の中のゴリラが力強く頷く。


 ゴリラ、ゴリラ、鏡から離れると、

 自分の姿を胸に刻み、森へと帰る。


 +


 いいか。何かを「ゲット」する物語はつまらない。

 主人公は逆境に置け。

 で、やり過ぎると今度は怖い。

 あー。

 作家がグロ作家なら読者読むのやめる。怖くて。

 作家がほのぼの作家でも読者読むのやめる。どうせ助かるから。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうと出会い、驚く。

「お前は何者だ?」と問いかけ、

 のっぺらぼうは無言で立っている。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうと対峙し、緊張感が高まる。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 勇敢に立ち向かいながら、森の平和を守る。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうとの対決を始め、森が静まり返る。

「ここから出て行け!」と叫び、

 のっぺらぼうはゆっくりと森を後にする。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうとの対決を終え、安堵の息をつく。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 勇敢に戦った後、森の平和を取り戻す。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうとの対決を思い出し、力強く胸を叩く。

 でも心の中では、次の挑戦を待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 勇敢に戦った後、森の平和を取り戻す。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうと出会い、戦いを挑む。

「お前は何者だ?」と問いかけ、

 のっぺらぼうは無言で立っている。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうと対峙し、緊張感が高まる。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 勇敢に立ち向かうも、のっぺらぼうに敗れる。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうとの戦いを終え、敗北を認める。

「また戦おう」と誓い、

 のっぺらぼうはゆっくりと森を後にする。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうとの戦いを終え、敗北を受け入れる。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 敗北から学び、次の戦いに備える。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 のっぺらぼうとの戦いを思い出し、力強く胸を叩く。

 でも心の中では、次の挑戦を待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 敗北から学び、次の戦いに備える。


 +


 いいか。

 勝負なんてものは1回やれば嫌になるんだ。

 二度も三度もバトルする奴はおかしいんだ。

 バトル漫画は王様だ。王様は批判していいんだ。

 バトルとは何か。

 話し合わないということだ。

 いいか。漫画でバトルを描くのはいいだろう。

 しかし、「話し合い」のない小説?

 これは「???」だな。

 だから俺はバトル小説のアンチなんだよ。

 迫力出るわけねーだろ。このくどくどしい文章。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 ペンを握りしめ、架空戦記を書き始める。

「これが私の物語だ」とつぶやき、

 森の中のゴリラが熱心にページをめくる。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 架空戦記を書き、文学の世界に挑む。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 物語を紡ぎながら、自己表現の旅を進める。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 架空戦記が完成し、読者たちに届ける。

「これが私の物語だ」と宣言し、

 読者たちは感動してページをめくる。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 架空戦記が賞を獲得し、文学の世界を揺るがす。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 賞を獲得しながら、自己表現の旅を進める。


 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 賞を手に入れ、森へと帰る。

 でも心の中では、次の物語を待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、森の中で、

 賞を獲得しながら、自己表現の旅を進める。


 +


 いいか。書いていいのは「心理」だ。

 アクションは短く書け。

 でないと読めたものではない。


 +


 葛藤 葛藤 また葛藤

 だらだら だらだら だーらだら

 いつまで話が進まない

 いい加減、誰か殺せよな


 +


 あー。何を書こうか。

 ゲームで人死にを出す? いや、どうせ復活魔法あるだろう。

 ゲームでやるべきことは最初の戦闘だ。1―1のアレに何度やられたか。

 逆説的に小説は「戦闘」から始めるべきではないのかも知れない。理由は分からん。

 ゲームで大切なことは何か。自分で操作することだ。

 逆にしてみよう。

 小説で大切なことは何か。読者の思い通りの行動をしないことだ。

 読者の望みの逆をやれ。

 これが小説の基本だと導き出された。本当だろうか。

 本当だとしても難しい。

 読者が何を考えているのか。

 ゲームの逆をやればいいのだろうか。

 と言っても最近のゲーム知らんしな。


 +


 ヴィジュアルノベルというジャンルがある。

 これはゲームなのだろうか。小説なのだろうか。

 まあ、エロゲのことなんだけどさ。

 エロ作品はあり触れてる。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、ステージの上で、

 ギターをかき鳴らし、ファンを魅了する。

「これが私の音楽だ!」と叫び、

 観客たちは熱狂して手を振る。


 ゴリラ、ゴリラ、ステージの上で、

 ロックスターとして輝き、世界を巡る。

 ゴリラ、ゴリラ、ステージの上で、

 情熱的に演奏しながら、音楽の魔法を広める。


 ゴリラ、ゴリラ、ステージの上で、

 アンコールの声に応え、最後の曲を奏でる。

「ありがとう!」と感謝し、

 観客たちは感動して拍手を送る。


 ゴリラ、ゴリラ、ステージから降りると、

 成功を胸に刻み、次の都市へと向かう。

 でも心の中では、次のステージを待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、ステージの上で、

 情熱的に演奏しながら、音楽の魔法を広める。


 +


 あー。

 バトルもな。エロゲでいいんだよな。

 勝負に勝てば、女の子とのえっちがついて来るんだ。どうでもいい王国興亡記とか要らねえ。自分でやれる。

 そう。

 ゲームがあり過ぎるんだ。

 小説のネタは何がある?

 大抵のネタは「ゲームでいいだろ」で終わるんだ。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、闇の中で、

 大魔王と出会い、取引を持ちかける。

「力をください」と願い、

 大魔王はにっこりと微笑み、手を差し伸べる。


 ゴリラ、ゴリラ、闇の中で、

 大魔王と取引し、闇の力を手に入れる。

 ゴリラ、ゴリラ、闇の中で、

 新たな力を得ながら、闇へと堕ちてゆく。


 ゴリラ、ゴリラ、闇の中で、

 新たな力を使い、森を支配する。

「これが新たな私だ」と宣言し、

 森の生き物たちは恐怖で震える。


 ゴリラ、ゴリラ、闇の中で、

 新たな力を胸に刻み、闇の王となる。

 でも心の中では、かつての自分を思い出し、涙を流す。

 ゴリラ、ゴリラ、闇の中で、

 新たな力を使いながら、闇へと堕ちてゆく。


 +


 大抵の物語はな。ゲームで消費され尽くした。

 ゲームで手をつけていない物語は、どこにある。

 と言うか、ゲーム媒体では絶対に表現出来ないジャンルとは何だ。

 俺はこういうことを考えて小説を書いている。

 どうして皆はゲームからパクるんだ?


 +


 ゲームみたいな小説か。ゲームでいいだろ。

 俺が小説を評価する基準に「ゲーム化したら面白いかどうか」というのがある。

 最初からゲーム? おい。

 あのさ。

 ステータスとアイテムボックスの時代に、俺がどれだけうんざりしてたか分かるか。

 今の流行りは何だろう。やっぱり異世界転生か。

 いや、異世界「召喚」か。小賢しい。

 異世界転生が負け組だと認知されて来たか。

 俺は転生したかったんじゃありませーん。現地から召喚されたから仕方なく頑張ってるんですーってか。

 良くやるわ。


 +


 最初から最強な。

 下っ端仕事してる時点で「最強」じゃねーだろ。

 本当の最強は「王様」だ。

 冒険者は王様になるために仕事してるんだ。

 常識で考えろ。

 あんな肉体労働、若い内だけだ。

 歳を取れば使い捨て。

 この辺が「有能追放」だな。

 俺に言わせりゃ、仲間割れを想定していない時点で「無能」だろう。


 +


 領地経営か。

 あのさ。

 経営者って職業は現代にも「ある」。

 どうして舞台を中世ナーロッパにする必要が?

 現代でやれよ。

 領地経営シミュレーション?

 ゲームで一杯見た。まったく食指が動かない。

 貴族の物語?

 革命が起こって全員死んでるけど。

 オチはギロチン。それ以外ないだろう。

 なあ、歴史を勉強していないのか?


 +


 悪役令嬢に転生か。

 あー。異世界物を茶化す作品とか出て来たな。

 誰が買うんだ。

「知ってる」で終わりなんだよな。異世界転生物がアホなことくらい。

 金出してまで買わないよ。

 無双?

 人の優位に立ちたい?

 だから、それは「使われる側」の発想だ。

 王様は有能そうな奴に150Gだけくれてやる。

 後は放置ゲー。

 いいか。

 有能とは「放置」のことだ。

 あれしようこれしようとサイコロ振ってるのは「下請け」だ。

 有能とは「元請け」のことだ。


 +


 元請け小説。

 うーん。

 これしかないと思うんだがな。

 主人公は種を蒔くだけ。

 収穫させるのは他人に。

 はあ。

 これかい。

 人を使う人間の小説。

 ふーん。

 はあ。

 どうしろと。

 分からんな。

 厨二バトルは所詮下請けの小説だ。


 +


 現場労働者が偉い。

 はあ。

 これな。

 学歴社会には反してるんだよな。

 頑張って管理職になった奴の方が偉いんだよ。

 でないと国家の大義名分が立たん。


 +


 民衆賛歌か。

 俺は飽きて来た。

 民衆ごときと一緒にされるのがつらい。

 俺はボイロック=オクロック。

 しがないコックさ。


 +


 民衆がそんなに偉いか?

 リーダーがなければ何も出来ない癖に。

 リーダーを選ぶのにも、あんなに経費をかける癖に。

 こんな間抜けな生き物を賛美するのに、いい加減限界が来たと思う。

 と言うより。

 日本は民主主義国家だ。

 民衆は最高権力者だ。

 権力者を批判するのは当然だ。

 民衆を批判しなくてはならない。

 これはジャーナリストの義務だ。


 +


 民衆の何が悪いか。

 数が多いところだ。

 船頭多くして船山に登る。

 多数派が正しいのなら、働き蟻の方が女王蟻より偉い。

 資本主義社会だ。

 金を出す奴が偉い。

 民衆が偉いというのは間違いだ。

 形式だけの王様だ。

 1番偉いのは銀行から借金してビジネスしている会社社長だ。

 借金する奴が偉いんだ。

 人生をBETしているからだ。


 +


 いいか。

 民主主義とは責任回避主義だ。

 これは独裁政権の後に産まれる。

 皆、独裁者になりたかった癖に、独裁者は失政・敗戦したら死刑にされるということを知ってビビるんだ。

 知ってろと言いたいが、これは歴史の教訓だな。

 先人の教えと言うか体験談を教えてもらってるんだ。学校でな。

 昔の人間は阿呆だ。

 何故なら学校がないからだ。

 民衆批判はしていいが、民主主義批判は駄目だ。

 それは祖先たちに対する裏切りだ。


 +


 正しい/正しくないと言うのは。

 物語の中にしかない概念だ。

 お前はチョキを出す。相手はグーを出した。

 パーを出すのが正解なのに、何故間違えた。

 正しい/正しくない?

 そんな物は未来が視えていないと不可能だ。

 お話しの世界にしかないんだよ。「正しさ」なんて。

 正義を説くな。

 漫画の読み過ぎだ。お前。

 魔族が正しくないと何故言える。

 まあ、アレだ。

 人が一杯死ぬのは「正しくない」。

 人が生きるのは「正しい」。

 これは一般論だが「綺麗事」だ。

 その生き残った奴に自分が殺されたらどうする。

 信用ならない。他人なんて。

 だからと言って、人を「助けない」?

 まあ。

 普通の人間は将来の不安より、目先の「名声」を選ぶわな。

 経済学が温いと思うのはこれだ。

 人は「名声」が欲しいんだ。

 名誉職に就けば「労働」をしなくて済むからだ。

 不労所得者になるために人は頑張るんだ。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、空を見上げて、

 戦闘機が飛び交う、その姿を見つめる。

「ここは私の領域だ」と叫び、

 力強く拳を振り上げる。


 ゴリラ、ゴリラ、空を見上げて、

 素手で戦闘機を撃ち落とし、空の支配者となる。

 ゴリラ、ゴリラ、空を見上げて、

 勇敢に戦いながら、空の王者として名を馳せる。


 ゴリラ、ゴリラ、空を見上げて、

 戦闘機が墜落し、煙が空に昇る。

「これが私の力だ」と宣言し、

 空の生き物たちは恐怖で震える。


 ゴリラ、ゴリラ、空から降りると、

 戦いを胸に刻み、森へと帰る。

 でも心の中では、次の戦いを待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、空を見上げて、

 勇敢に戦いながら、空の王者として名を馳せる。


 +


 いいか。

 人は王様になりたいんだ。

 厳密な意味での王様ではない。

 遊んで暮らしてる王様だ。

 庶民のイメージする王様だ。

 経済学よ。ちょっと学位を返上して来い。

 人間は「遊んで暮らす」ために働くんだ。

 今の時代は「年金」がそれだ。

 過去の時代は「宗教」だ。天国や極楽浄土だ。

 遊び暮らしたい。

 人民の望みはそれなんだ。

 だから、永遠に鞭が要る。

 人民を怠けさせないための鞭が要るんだ。


 +


 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 エイリアンの侵略を知り、決意を固める。

「私が守る!」と叫び、

 科学者たちは彼をサイボーグに変える。


 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 サイボーグとして生まれ変わり、エイリアンに立ち向かう。

 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 新たな力を使いながら、地球の守護者として名を馳せる。


 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 エイリアンとの戦いを始め、星々が舞台となる。

「ここから出て行け!」と叫び、

 エイリアンは驚きで宇宙船を後にする。


 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 サイボーグとして生まれ変わり、エイリアンに立ち向かう。

 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 新たな力を使いながら、地球の守護者として名を馳せる。


 ゴリラ、ゴリラ、星空から降りると、

 戦いを胸に刻み、森へと帰る。

 でも心の中では、次の戦いを待ち望んでいる。

 ゴリラ、ゴリラ、星空を見上げて、

 新たな力を使いながら、地球の守護者として名を馳せる。


 +


 いいか。人間賛歌は科学的に間違いだ。

 人間は、どうしようもない生き物だ。もう立証されているんだ。

 人間は嘘つきで泥棒で裏切者だ。

 アウトロー物が正しい。

 人間賛歌は駄目だ。

 人間は悪だ。

 性悪説の勝ちだ。

 性善説は「俺たち善人だ!」と調子に乗るクズを量産するから、その意味でも間違っている。人間は悪だ。

 反吐が出る。

 どうしような。

 小説家やりたいけど。

 こんな悪人どもを物語にする?

 ゴリラを絶世の美女として歌えとか言われているようなものだ。

 どれだけ美化すればいいんだ。この醜悪な生き物を。

 困った。

 俺は正直に生きたい。

 人間は悪だと叫びたい。

 どうしような。

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恨み節 アレクラルク=ネレイア=CMC @alecralk_n_cmc

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