HAPPY BIRTHDAY

誰かのぽっぽちゃん

2人の誕生日

ヘンゼル:「はっぴばーすでーとぅーゆー、はっぴバースデーとぅーゆー、はっぴばーすでーでぃあ、グレーテール!はっぴばーすでーとぅーゆー」


グレーテル:「いきなり何よ。びっくりしたじゃない。」


ヘンゼル:「だって今日は、グレーテルの誕生日でしょ。だから、はっぴばーすでーとぅ、」


グレーテル:「うるさいわね。あと、恥ずかしいからやめて。というか、誕生日、覚えててくれたんだね。うれしいよ。」


ヘンゼル:「だって大事な妹だもん。そりゃ覚えてるさ。」


グレーテル:「そう。ありがとう。」


ヘンゼル:「ひひっ。あ、そうだ。ねね、グレーテル。」


グレーテル:「ん?なに?」


ヘンゼル:「グレーテルとおんなじ誕生日のヤツいたらさ、そいつで遊ばない?」


グレーテル:「いいわね。遊びましょ。で、おもちゃは誰にするの?」


ヘンゼル:「そうだなぁ、大人とかどう?独り身の大人。おもちゃにして遊んでもさ、楽しそうだと思うんだよね。どうする?女?男?」


グレーテル:「私たちの年齢を鑑みて、女の方がいいでしょ。」


ヘンゼル:「そうだね。そうしよっか。」


グレーテル:「ふふふっ」


ヘンゼル:「ひひひっ」


ヘンゼル&グレーテル:「クスクスクスッ」


────────────────────


コーネリア:「はぁ、今年も1人か。まぁ、あまり外に出ない私には誕生日を祝ってくれる人なんて居ないわよね……さて、そんなこと考えてる暇があるなら、ブレスレットを作らなきゃ。」


ガチャ……ポトッ


コーネリア:「ん?なんの音かしら。」


コツコツコツ


コーネリア:「なにこれ…手紙?にしても赤いわね。部屋に入ってみてみましょうか。」


キィー


バタン


コーネリア:「ナイフ、ナイフ、どこに置いたかしら。……あ、あったわ。さてさて、開けましょうか。」


コーネリア:「んーと、HAPPY BIRTHDAY コーネリア。21歳の誕生日を迎えた君に最高のプレゼントを用意するから、今晩、オルガ通りの裏路地にあるお店に来てよ。今年の誕生日は特別なものにしよう?……なにこれ、招待状?……独り身……彼がいなくなってもう数年経っててずっと独り。まぁ、いいわ。いかにも怪しげだけど、祝ってくれる人はそうそういないから、行こうかしら。どうしよう、今日は綺麗な服を着ていこうかしら……ふふふっ。楽しみだわ。」


────────────────────


ヘンゼル:「引っかかったね。」


グレーテル:「そうね。」


ヘンゼル:「今晩が楽しみだね。ひひひっ」


グレーテル:「そうね。楽しみだわ。」


ヘンゼル&グレーテル:「ひひひひっ」


────────────────────


コーネリア:「ここ、かしら?酒場?お酒は苦手だけど、入りましょう。」


カランカランカラン


パン!パンパンパンパン!


ヘンゼル&グレーテル:「コーネリア誕生日おめでとう!」


コーネリア:「え?あなたたち誰?というか、何この臭い……ううっ」


ヘンゼル:「君のために誕生日プレゼントを用意したんだ。ほら!」


コーネリア:「ひぃ!」


グレーテル:「わざわざ、墓場から掘り返して持ってきたの。臭いはあれだし、あと蝿(はえ)も飛んでるけど、許してね?」


コーネリア:「あ、アレク、の首、?」


グレーテル:「そうだよ。それがどうしたの?」


コーネリア:「そのアレクの首くださる?」


ヘンゼル:「腐ってるけどいいの?」


コーネリア:「いいの。あぁ……アレク、あなたにまた会えてよかったわ。ん?なんて?僕も会えてよかった?ふふっ、嬉しいわ。」


ヘンゼル:「ねぇ、グレーテル。こいつ大丈夫?」


グレーテル:「さぁ?」


ヘンゼル:「さぁ?って。まぁ、思考自体おかしいし、さっさと今あの首取上げて、縛りつけて、遊ぼうよ。」


グレーテル:「いいわね。さっさとこんな気色の悪い状況見せられるのも嫌だから、やっちゃいましょう。」


コーネリア:「ふふふっ、アレク、久しぶりにキスしましょ?ふふふっ、ちょっとベタベタしてるけど、しましょう?」


ヘンゼル:「はい、ぼっしゅー。」


コーネリア:「あっ、待って!私のアレクを返して!いやよ、また離れるのは嫌よ!」


グレーテル:「はいはい。また一緒になれるから、それまでの我慢よ。」


コーネリア:「え?……」


ヒュン!


ドンッ


コーネリア:「ゔっ……」


ドサッ


────────────────────


コーネリア:「ううっ……」


ヘンゼル:「あ、起きた?」


コーネリア:「え、何、これ、」


グレーテル:「あなたの愛しのアレクサンダーに見られながら、私たちと遊んでもらおうかなって思ってね。」


コーネリア:「あ、ぁあ、アレク…」


ヘンゼル:「早速始めちゃおっか!」


グレーテル:「そうね。」


────────────────────


コーネリア:「いやぁぁぁぁぁあ!い゛だい゛、い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛!!!」


ヘンゼル:「ひひひひひっ」


ヘンゼル:「指が一本、指が二本、指が3本、あと2本、ひひひっ」


グレーテル:「骨ノコギリ持ってきたけど、どこ切り落とす?」


ヘンゼル:「ひひひっ」


グレーテル:「ヘンゼル、聞いてる?」


ヘンゼル:「ん?どうしたの?」


グレーテル:「どこ切るか聞いてるの。」


ヘンゼル:「足でいいんじゃない?指は今切ってるし、」


グレーテル:「わかったわ。それじゃ、」


コーネリア:「いや、やめて!嫌よ!いや!いやぁぁぁぁぁあ!」


グレーテル:「ふふふっ、あ、あらヤダ服に血が。」


ヘンゼル:「後で着替えれば良くない?」


グレーテル:「そうね。そうしようかしら。」


ヘンゼル:「ねね、グレーテル。」


グレーテル:「なに?ヘンゼル。」


ヘンゼル:「足切った後、どうする?」


グレーテル:「だるまにしましょ。そしてテーブルに飾りましょ。」


ヘンゼル:「そうだね、そうしよっか!」


コーネリア:「やめて、やめてちょうだい、いやよ、いや、」


ヘンゼル&グレーテル:「ひひひっ」


コーネリア:「きゃぁぁぁぁぁぁあ!」


ヘンゼル&グレーテル:「クスクスクスッ」


コーネリア:「あ、ぁぁぁ、……」


ヘンゼル:「あれ?気絶した?」


グレーテル:「痛みで気絶したのよ。」


ヘンゼル:「そっか、おもしろくないなぁー。」


グレーテル:「まぁ、いいわ。起きたら手足がないようにしてたら反応面白いでしょ?」


ヘンゼル:「そうだね!そうしよう!」


ヘンゼル&グレーテル:「ひひひっ」


────────────────────


コーネリア:「あ、あぁ、」


ヘンゼル&グレーテル:「起きた?」


コーネリア:「あ、あ、あぁ!なに、これ……いやぁぁぁぁあ!」


ヘンゼル:「こいつ、やに叫ぶね。黙らせる?」


グレーテル:「そうね、煩(うるさ)いわね。縫い合わせてしまいましょうか。どうせ手足はもうないんだから。」


ヘンゼル:「しつれいしまーす。ひひひっ」


コーネリア:「いや、いや、んんんんんー!」


ヘンゼル:「よし、これでいいね。」


グレーテル:「煩(うるさ)い口も塞いだし。さて、胴体、切ってしまいましょ?ついでに目も潰してしまいましょ?」


ヘンゼル:「いいね!あ、アイスピック持ってきてたっけ、」


グレーテル:「なかったらスプーンで抉(えぐ)り取りましょ?」


ヘンゼル:「そうだね、あ、でもスプーンの方が楽しそう!」


グレーテル:「なら持ってくるわ。」




コーネリア:「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ー!」


ヘンゼル:「それじゃ胴体切る前に、目を抉(えぐ)るね。」


コーネリア:「ん゛ん゛ん゛!ん゛ーーーーー!」


ヘンゼル:「ひひひっ!」


グレーテル:「取れた?」


ヘンゼル:「両目、取れたよー!ほら!」


グレーテル:「それ、ケーキに乗せてしまいましょ?」


ヘンゼル:「いいね!」


グレーテル:「さて、胴体切ってしまいましょう。コーネリア、私たちの退屈しのぎの遊びに付き合ってくれてありがとう。じゃぁ、失礼するわね。」


コーネリア:「ん゛ーーーーーーー!」


ヘンゼル:「結構血が飛ぶね。」


グレーテル:「胴体を切ってるんだから仕方ないわ。この服、どうやって持って帰ろうかしら……」


ヘンゼル:「んー、あ!コーネリアのバッグ借りようよ!その中に入れて帰ろう?」


グレーテル:「そうね。そうしましょう。」


ヘンゼル:「僕てんさーい!」


コーネリア:「……………………」


グレーテル:「さて、首も切り落として、か、硬いわね。よいっ、しょ、ふぅ、これで服を脱がせて完成ね。」


ヘンゼル:「そうだね。うわぁ、グレーテル血塗(まみ)れじゃん。」


グレーテル:「そうね。さっさと着替えないと。あら、やだ。髪にも血がついてるわ。最悪。」


ヘンゼル:「はい、ハンカチ。」


グレーテル:「ありがとう。ふぅ、疲れたわ。」


ヘンゼル:「そうだね。」


グレーテル:「でも素敵な誕生日になったわ。ありがとうヘンゼル。」


ヘンゼル:「えへへ。いえいえこちらこそ!」


ヘンゼル&グレーテル:「ふふふっ」



Fin

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