エンディング

「……ん……え?」


 私は、リビングのソファの上で目を覚ました。


 テーブルには、食べおわったポップコーンと空になったコップ。テレビからはポップなエンディング曲が流れていて、キャラクターたちが元気にかわいく踊っている。


 目をこすり、あたりを見る。いつものリビング、いつものソファ、いつもの日曜日だ。


「じゃあ、今までずっと……夢?」


 アニメの中に入ったことも、青葉に再会したことも、全部?


 ちゃり……ん。


 起きあがった私の首元で、小さく音が鳴る。


「!」


 音の正体は、エメラルドグリーンのペンダント。これは、最後にもらった友情の証!


「夢じゃ、ない……」


「起きた? 芽衣姉ちゃん」


 と、男の子の声が聞こえた。


「姉ちゃんが観たいって言ったキューターの映画なのに、途中でねないでよ。まぁ、なつかしかったからいいけどさ」


 ……私はずっと、この世界でこの声を聞きたかったんだ。


「父さんの仕事場から電話で、今日もみんなおそくなりそうだって。どうする? もうひとつ、なにか観ようよ」


 キッチンから、青葉が顔を出した。


「芽衣姉ちゃんは、なにが観たい?」


「……アニメ」


 私は言った。




「笑って、泣けて、世界に入りたくなるくらい夢中になれる……アニメがいい!」

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メイク・アニメ 河端夕タ @KawabatayutA

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