第3話
一応は納得したものの、元カノの存在を強く意識させられて、貴子はモヤモヤした気分になってしまう。
自分で思っていたよりも、自分は嫉妬深い女なのかもしれない。そんな考えで頭がいっぱいになり、問題の元カノが片方だけの靴でどうやって帰ったのか、本当に帰ることが出来たのか、そこまでは気が回らず……。
ましてや、洋介が見ているテレビに何が映っているかなんて、全く気づいていなかった。
ちょうどテレビでは、すぐ近くの裏山で白骨死体が発見されたというニュースが流れており、長い黒髪の女性アナウンサーがハキハキした声でその詳細を伝えていたのに。
「……警察は着衣などから、女性の遺体とみて身元を調べています。遺体が着用していたのは、白い長袖のブラウスと緑色のロングスカート。右足だけ赤いハイヒールを履き、左足には何も履いておらず……」
(「彼女が見つけたハイヒール」完)
彼女が見つけたハイヒール 烏川 ハル @haru_karasugawa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
カクヨムを使い始めて思うこと ――六年目の手習い――/烏川 ハル
★209 エッセイ・ノンフィクション 連載中 298話
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます