その言葉は重く、ときに残酷で、けれどもなによりも強い。
- ★★★ Excellent!!!
非の打ち所がない薫を表現する「神様のお気に入り」という表現が、ただ「天才」というよりも響きました。
たしかに薫は神様に愛されている。努力したいと思ったらしたいだけできて、ちゃんとその結果が出て、皆の期待に応えようとできるだけの自信もあって。なんなら持ってないのというくらい眩しいです。
そんな薫が言ってくれる「一緒に頑張ろうね!」はなにかと現実を突きつけられる結末が待っているけれど、薫が怪我をしたことで初めて『一緒に』ひとつのゴールを目指せるようになった主人公が最高にきらきら輝いていたのが印象的です。
駅伝の本番はまるでこちらまで一緒に走ってるような気分になれて、夢中で文字を追っていました。
薫の怪我が治ったら、今度は同じチームで走って欲しい。この2人が直接襷を繋ぐ瞬間が見てみたい。そう思える、爽やかな物語でした。ありがとうございます。