ミステリ好きで、中途半端なものは嫌だ──という方でも楽しめるんじゃないでしょうか。そのくらい完成された作品だと僕は思います。
最後までなんとなくしか犯人が分からない、というこの感覚、ぜひもっと多くの方々に味わってほしいです♪ いち物書きとして、最後まで違和感のないストーリー展開、伏線の数々……もう脱帽ですw
根暗青年ことサイに不思議な力なんてものはなく圧倒的な推理力で事件を解決します。しかし彼の過去はちょっと暗めだったり……
しかしこの作品はそれだけじゃない。ミステリとしても勿論楽しめますが会話が、カナエさんとサイの会話がまたまた面白い。サイの少し常識外れでシャイな言動にカナエさんのツッコミが共感しまくりで、ミステリ苦手だと言う方にも本当にオススメできます。
要は、必見です。僕の中では紙媒体のミステリ小説と肩を並べるレベル……!!
(色々言いましたが、全て僕の個人的です。作者様への批判は止めてくださいね)
如月さん推しです。アニソン歌ってるところ見たかったww
ポスティングのお仕事中の主婦が連続殺人事件に巻き込まれ、望まずコンビを組むことになった残念イケメン青年と事件の真相に迫っていくというお話です。
殺人事件という主軸は重々しいですが、バブル時代にヒットしたと物語内で描かれる『マングローブは原生林』という珍妙なタイトルの曲を中心に、コミュ症でありながら積極的に事件に関わりつつ真相を次々に暴いていく残念イケメン才くんと主人公である主婦カナエさんの活躍が軽快に描かれます。
物語の中でカナエさんは平凡な主婦として描かれ、実際そうなのですが、どんな状況でも自分を失わず他者への思いやりも忘れない彼女は人間味溢れる魅力的なキャラクターです。頭脳明晰でありながらも頻繁に空気を読まない不謹慎な言動を取る才くんに常時心の中でツッコミを入れていますが、それらにもどこか優しさを感じます。
犯人は一体誰なのか? 事件の真相を追う過程を楽しむのももちろんですが、カナエさんと才くんの姉弟のような友人のような、けれど決して色恋沙汰には行かない絶妙な関係性のそのどちらも充分楽しめる作品です。おすすめです‼
ポスティング途中だった主婦(カナエさん)がひょんなことから殺人事件に巻き込まれていく本作。
毎回、調子のいい漫才のような掛け合いが展開されて、鋭いながらもちょっと天然入ってるような才くん(探偵役)の言動に対し、カナエさんの冷静なツッコミに毎度笑わせられます。
文調は軽妙だけど、事件と謎は至って真剣。
過去に、あるユーモラスな曲を発表したバンドのメンバーが次々に殺されていくという不穏な事件……。
読者として、誰が犯人か当てる気満々で読んでいましたが、うーん、当てられませんでした……!
特に最後まで分からなかったのは動機の部分。
動機を聞いて納得……!(ネタバレするためここで明かすのは控えますが)
この物語は10万文字で完結していますが、欲を言えば、もっともっと話を延ばして濃くしても読者は嬉しかったような気もしています。
それは、話を読みながら、登場人物(特に主役のカナエさん)に非常に愛着を持ったため、もっと過去や生活を掘り下げてほしいという願いがあったからだと思います。
カナエさんはどんな人生を歩んできたのだろう、カナエさんは普段どんな感じ? そういう様子を垣間見たかったのかもしれません(これはちょっと読者の勝手な戯言、希望かもしれません、スイマセン……
主人公の主婦が、ポスティングの仕事中に変死体を発見。他社のポスティングスタッフである青年と共に連続殺人事件の謎を追っていきます。
と、書くと真面目なミステリーに見えてしまうのですが。
本作、とにかく全編ツッコミどころだらけ!!
事件の鍵になる謎電波ソング「マングローブは原生林」(※歌詞あり)の意味不明さ。
一方の主役である根暗青年の、ネガティブなくせにアクティブ度はなぜか高い言動。
すべてに対して冴えわたる、主人公主婦のツッコミ。
人が死んでいる殺人事件もののはずなんですが、キレッキレのツッコミ連打のおかげか陰惨さをさっぱり感じません(ここは個人差があるかもしれません)。
作者様は実際にポスティング経験者だそうで、ポスティング主婦の生活感解像度も妙に高く、物語世界に溶け込む手助けになっています。
個人的にはぜひとも「マングローブは原生林」のMVを見てみたいと思っています。
絶対脳が溶けると思います。
「タスマニアデビルに嚙まれて病院」もちょっとだけ気になる……。
ごく一般の普通の主婦こと、日々野カナエはポスティングのお仕事中に不運なことに殺人事件に遭遇してしまいました。
そしてボサ男こと久留須才と一緒に事情聴取を受けたのをきっかけに、ずるずると殺人事件の詳細に首を突っ込んでいくことになります。
主人公ことカナエさんは面倒見の良く度胸のよい肝っ玉お母さんで、ツッコミのキレが良いです。
才くんは人見知りな性格なのに遠慮なく突撃しているので、どうしても「こら」とツッコミしたくなります。
真面目な題材に加わるコミカルな雰囲気でサクサクと読み進められます。
まだ序盤ですが、これから展開される物語に期待大です!