第二話 猫を被る
「猫を被る」
本性を包み隠して、おとなしそうにみせかけるさま
男の子が下駄箱を開けるとそこには一通の手紙があった。
中身が気になり封を開けてみるとそこには一文だけ書かれていた。
「明日の放課後校舎裏に誰にも言わずに来てください。」
男の子はラブレターかと思いもすごく喜んだ。
なぜなら友達も全くおらず彼女の「か」文字も見えないぐらい縁もゆかりもなかったからだ。
だが、肝心の相手の名前を書いていない。
少し疑問に思ったがそんなこともあるのかと気分を踊らせながら学校が終わるのを待った。
そして、次の日学校が終わり放課後校舎裏に向かった。
するとそこには向こう側を向いた女性が立っていた。
この時ラブレターは嘘ではなかったのだなと確信した。
男の子はその女性に話しかけた。
「ねえ。この手紙の持ち主?」
すると女性はこちらを向きこちらをじっと見てきた。
その女性には身に覚えがあった。同じクラスの女子だ。いつも物静かでずっと本を読んでいる。
図書館委員で同じなだけで特に話したりはしなかったはずだが。
そう思っていると、女性の方から話かけてきた。
「ねえ?誰にも言ってない?」
そんなことを言ってきた。
もちろん言うはずがない。そもそもそんな友達もいない。
「もちろん言ってないよ」
「誰もついてきてない?」
間髪入れずに聞いてきた。
「もちろん」
「ほんとのほんと?」
「ほんとにほんと」
「ほんとにほんとにほんと?」
「ほんとにほんとにほんと」
いい加減うざったくなってきた。
「あのさぁ・・・」
「そっかじゃあ安心だね」
すると彼女の顔をみると目がまるで猫のような細い瞳孔が見えた。次第に全身が大きくなり毛のようなものまで生えてきた。最終的には男の子の3倍ほどの大きさになりこちらをじっと見ている。
まるで男の子は餌で猫は捕食者のような立場だ。
男の子は逃げようと地面を蹴ろうとしたが地面を蹴るとこができなかった。
よく見ると浮いていた。
猫をに首筋を噛まれた状態で。
腕には首から伝ってきた血が滴る。
次第視界が狭くなりに寒くなってきた。
男の子は地面に叩きつけられると逃げないように猫の足で足を踏まれ、はらわたから噛みちぎられた。
悲鳴は出ない。声帯は潰され「ヒューヒュー」と空気が出てくるだけだ。ただまだ痛みはある。次第に痛みさえ麻痺してきた。視界も無くなり最後にはグチャグチャと内臓を捻り出されているような音と猫の鳴き声が聞こえたあと命が喰われた。
次の日学校では足と頭だけが残っている男性の遺体が発見され警察沙汰の大事件となった。
それと同時に同じクラスの一人の女性が自宅にて同じような状態で遺体として発見された。
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何か動物が入る言葉などを教えていただけるとありがたいです。
怪物 @dada02121610
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