第2話 リライト
墓所にて(あるいは断末魔のその合間。)
「あっけなさすぎるよ、神様。」
「そうねぇ。」
「これが僕の人生だなんて。生まれて、いじめられて、身を投げて潰れて、
それで終わり?」
「ほんとねぇ。」
「ねぇ、僕はなんだったの?ゴミ?ゴミ…なの?ねぇ、神様ァ…ひどいよォ…」
神は以下のように告げると、それ以上、彼の問いに答えるのをやめてしまった。
「あっそ。ハロー。あんた、嫌い。」
神は去った。
「…Re:Re」
「答えろ、Re:Re。」
「僕は何回でもやるぞ、何回でも繰り返すぞ‼能力名、Re:Reッ‼」
「発動しろっ!」
…静寂に、変動はない。…が。
着火。
「何だ?」
‘‘くらやみ‘‘から、女の声と、ラテン文字の刻まれた手。そして煙草。
「──吸う?」
「は?」
女の背中には、ボロボロの翼が生えていた。
「て、天使…?」
「そ。アタシ、堕天使。よろしくー。」
「は、はだか…」
「なに?照れてんの?あはは、かわいいー。」
「い、いい声ですね。いい意味で抑揚のない、と、というか。」
「そ?あんがと。」
「ところでだ。」
「は、はい?」
「あんた、生き返りたい?」
「はい。」
「じゃ、契約ね。」
「はい。」
「えー、内容読むよ。アタシ契約すんのはじめてで。」
「ああ、はい。」
「あー、めんどくさ、契約内容は、あんたは世界をくりかえす。
で、代償。あんたは最後、‘‘真理‘‘に触れる。っで、おかしくなる、っと。」
「ぼ、僕…あなたのことが、す、好き…」
「いずれまた会いましょう。」
「え、いきなり敬語?…ま、待って、消えないで、せめて、せめてあなたの名前を教えてください!」
「…ミカ、じゃなかった、ミサ。ばいばい。」
「み」
────大瀧正文、二回目の世界へと踏み出す一瞬前。
ポテトサラダ ノーネーム @noname1616
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