ヘルンスガーディアン外伝 平和の創造者

あまっぺ

第1話 英雄の誕生

かつてヘブンスタニアとヘルグライダーの間では、戦争が行われていた。

破壊神・シヴァールの手により、戦争をせざるを得なくなっていた。


「…今回の戦死者は…32人です」


ヘブングライダー副隊長

蔵型朱鳥(くらがたあすか)


「そうか…やはり一刻も早く決着をつけねば…」


ヘブングライダー隊長

球観文豪(たまみぶんご)


「誠に申し訳ございませんでした…全ては私の力不足が故…」


ヘブングライダー戦闘隊長

火斑燈翠(かまだらとうすい)


「あまり自身を攻めるな。」


「…はい…」


「隊長、その戦死者の中に戦闘副隊長が含まれています…新戦闘副隊長を決めなければいけませんが…」


「そうか…燈翠よ、何人か候補を挙げて演習試験を。私も拝見しよう。」


「分かりました…失礼します。」


「…朱鳥よ、燈翠の女ならば慰めに行ってくれ。今燈翠は精神的に疲れている。」


「ち、違います!!けど…行ってきます」


「うむ、頼んだ。」


演習場にてー


「燈翠…今回はいつもより大変だったね…」


「…僕はまた、守れなかった。これで副隊長が変わるのは3度目だ。」


「…しゃんとしなさい!!このばか!」


「いったた…あぁ、ごめん。」


「…少し休んだら一緒に候補を挙げていきましょ。私も手伝うわ。」


「そうだな、ありがとう」


燈翠と朱鳥は少し一息着き、候補を上げ2人にまで搾った。


「結構楽だったわね。」


「あぁ、この2人はずば抜けて強いんだ。」


「どれ、えーっと、立間銃画(たちまじゅうが)と…」


「白槇那賀芽(しらまきながめ)」


「ながめは元々最弱のヘブングライダーって言われてたんだ。」


「えぇ!?あれが…!?しかもどちらもまだ18じゃない!!」


「そう。彼のタクティクス、ヘブンウィングはただ天使の翼を使って飛ぶ事が出来るだけのはずだった。」


「そんなハズレ能力が…ていうかはずだったって?」


「彼のタクティクスは進化したんだ。」


「し、進化!?!?そんな事が…ヘブングリッターとはまた違うの?」


「あぁ、進化してから羽を銃弾の様に飛ばして攻撃したり切れてしまう程の風を当てて攻撃したりするようになったんだ。」


「そんな事が…」


「それだけじゃないさ。ながめはタクティクスを手に入れた時、能力には頼れないと悟って今までずっと己の肉体を鍛え上げてきたんだ。能力なしでも相当強い。」


「思っていた何倍もすごいわね…獣画って子はそんな相手と同格なの?」


「獣画はなんといっても絵画の才能と能力、ヘブンスケッチの相性が抜群なんだ。彼の描いた絵達が獣画の期待に答えてみせようと言う気をとてつもなく感じる。それによって絵画全ての能力が桁違いに強いんだ。」


「あの子もあの子ですごいのね…交流戦が楽しみな半面少し怖いわね…」


「何が?」


「2人って親友同士なんでしょ?どちらかが副隊長に…なんてなったら仲悪くなったりしない?」


「あぁ、あいつらなら大丈夫。お互いがお互いを尊敬しあってる良い仲なんだ。どちらがなっても今以上に2人共活躍してくれるはずだ。」


「そう…なら楽しみにしておくわ!演習試験!」


そうして、候補を決める2人の話は終わった。


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