第5話 戦闘副隊長決定戦

それからながめは夜に目が覚めた。次の日に行われる試合には参加する事が可能のようだ。


「俺は強くなれたのかな…あの力もきっと一時的なものだろうし…」


「ながめくんは充分パワーアップしてると思うよ!あの力、1回出せただけでもかなりレベルが上がるって燈翠隊長も言ってたし!」


「そっか…!よし!明日は全力でやってやるぜ!じゅうがももっと強くなってんだろうなぁ」


「私も見てるから頑張って!」


話していると向こう側からじゅうがが歩いてきた


「おう、ながめ、今日はよろしくな。」


「あぁ、絶対勝つぜ!」


「俺だって負けないさ!」


2人は握りしめた拳を合わせた

それから数時間が経ち、ついにその時が来た


「それではこれより、新戦闘副隊長を決めるための戦闘試練を行う。両者、準備が整い次第連絡を。」


「バッチリだぜー!!!!」


「準備万端です」


「それでは、戦闘」


始め!!!!


「頑張れー!ながめくーん!」


「頑張ってください!じゅうが様!」


立間獣画の許嫁 黒崎真水がじゅうがへ歓声を送る中、ひなも負けぬと大声で応援した


「最初は手慣らし…!」


じゅうがはバイソンを描いた


「っしゃあ!行くぜ!どりゃあ!!」


ながめはバイソンにまたがり、頭と背中辺りを1発ずつ


モォォォォオ


「流石ながめだ…!どんどん上げてくぞ!」


じゅうがは龍を書いた


「キタキター!おらぁ!」


ながめは思い切り地面を蹴り、とても高いジャンプで龍の上へ乗った


「おらおらおらおらおら!」


「くっ、画龍でもきついか…!」


「俺も本気出すからお前も本気出せよ!!じゅうが!腕試しだ!」


「ふっ、わかった!いくぞ!」


ヘブンタクティクス ヘブンウィング


ヘブンタクティクス ヘブンスケッチ

四方神獣 朱玄青白(しゅげいせいはく)


「な、なんだそりゃ…すげぇ!」


「ずっとこれをやりたかったんだがなかなか完成しなくてな…つい先日やっと完成した!俺の最強の技!!」


「そして、俺も攻撃に参加する…!」


スケッチ! 神刀 神威


「これでお前に勝つ…!」


「おぉ…!すげぇ!すげぇよ!ここまで来たら俺も本気で行かねぇとな!!」


「さぁ、行くぞ!!ながめ!」


「来い!じゅうが!!」


距離を詰めてくるじゅうがに対しながめは羽を飛ばして間合い管理をしていた


「うおっやべぇ…うわぁ!」


「青龍!白虎!攻撃を止めるな!」


「くっそ…おぉぉぉぉお!!」


ながめは風を思いっきり作り、2匹を同時に倒した


「やったぜ!…なに!?」


「俺の朱玄青白は4匹の神獣を描き、自分の力にして戦う。それぞれ青龍と白虎は戦闘、朱雀は回復、玄武は守りに特化している。このバランスを維持したまま戦うのが朱玄青白の力だ!」


「くっそーやっぱ強ぇなぁ…!じゃあ俺も、賭けに出るか…!」


「まだ作があるのか…ながめ、やっぱやるな!」


「ヘブンウィングに収納していたこの刀を使う!」


「なに、刀!?」


妖刀 鬼神大嶽丸


「さぁ、行くぜ!!大嶽丸!」


ながめは刀で戦おうとするも慣れない動作にあまり力を引き出せていなかった


「ありゃ〜やっぱむずかしいなぁ…」


すると1つの声が聞こえた


おいながめ、聞こえるか


「え、大嶽丸!?」


あぁ、成仏しようとは思ったがお前の戦闘を見るのが好きになってしまってな。この姿になり見守ろうとおもったのだが


「おもったのだが?」


いや、な?仕方ないとは思っとるけど…

刀使うのこんな下手だと思わぬじゃん?


「え!?ダメすぎて口調変わってんじゃん!?キャラ崩壊するって!」


こりゃわし残っておいて良かったかもしれぬな

戦いを経て1つ感じた事があったのだ。


「感じたこと?」


お前のそのヘブンウィングとやら、それにはどうやら色々な能力があるようでな。例えるならば、我々が入れるようなスペース…部屋のような空間が広がっていた。そこでだ。


「???」


ものは試しだ、その空間にわしが入る。

もしかしたら、大成功するかもしれぬからな。


「空間に入る?大成功?よくわかんねぇ…」


とりあえずやるぞ。勝ちたいのならば、わしに身を委ねよ


「…嫌だ!」


ぬ!?か、勝ちたくないのか!?


「勝ちてぇけど…自分の力で勝ちたい!だから身を委ねるなんて事しねぇぞ!」


困ったガキだ…お前の反応がなければすぐ抜ける。それで良いだろう?


「んー…わかった、それならいい!」


よし、ならば行くぞ。ながめ!


「よし!バッチ来い!!」


「ながめ、さっきから独り言言ってなんのつもりだ!集中しろ!…!?」


ながめがまるで嵐の塊のようなものに包まれた


「な、なんだ…まだ隠してたのか…!!」


「成功…か?」


『そのようだな。ながめ』


「な、なんだこれ…!?」


「あれは…なんだ!?」


「燈翠隊長も始めてみるんですか?」


「あんなもの見た事ない…まるでグリッターを解除したあの時のような力を感じる…」


「ながめ君…あなたは一体どこまで強くなるの?本当に凄い…!」


「すっげぇなぁ、こりゃグリッターを解除した時と似た力を感じるぞ!」


『悪霊のわしとながめの力を組み合わせているからな。名付けるとするならば…』


ゴーストグリッター 解除


「な、なんだよそれ…関係ない!いくぞ、ながめ!!」


「おう!こっちも行くぞ!じゅうが!」


2人は刀と刀で交わる


「い、いきなり剣術が…あがった!?」


「すげぇ!まるで今まで剣術を習ってたかのように感じるぜ!なんだこれ!」


『わしの力だ。空間に入った時理解したぞ。お前のグリッターを管理する所へわしの霊力を大量に流し込む事でグリッターを解除する。少々手荒な真似だがわしの霊力も使っている事もありながめ自身はあまり天力を使わなくてすむであろう。まぁ、多少はお前にも払ってもらうがな。』


「へへ!そーゆー事なら力借りるぜ!大嶽丸!」


「青龍!白虎!攻撃を止めるな!行くぞ!」


「うおおおお!おらぁ!」


ながめは羽を飛ばし、ダメージを与えた

すると羽は凍り付き、飛んで行った


「これは…大嶽丸の力!」


『まだまだこんなものでは無いぞ。』


「よっしゃ!どりゃあ!」


ながめは風を発生させると竜巻が何個も発生し、雷が降り注いだ


「すっげぇ!これが俺と大嶽丸の力…!!」


『わしの力も使ってるからこれで勝っても嬉しくないなどと言うなよ?わしの力を使いこなせているのも全部お前の実力だ。』


「言わねぇさ!俺は大嶽丸に勝ったしな!」


『うるせぇ!とっとと決めちまえ!』


「っしゃ!行くぞ!じゅうが!!」


「あぁ、来い!!」


ながめ、俺は今までで1番この瞬間が楽しい

流石はながめだ。やっぱやる事なす事全部ぶっ飛んでやがる。

そんなお前について行くために

俺は、この技で…勝つ!!


ヘブンファンクション! 氷風武雷 天霊一閃!!


ヘブンファンクション 四方獣帝斬!!


2人の刀が交わった。


「やっぱお前は強ぇな…!じゅう…が…!」


「お前に言われても説得力ねーって…の…!」


立っていたのは…


「あ…」


「そっちが勝ったか、読めないよなこの2人は…!」


「うおおおおおあおおあおおおおおあああ!!!!!!!!!!勝ったぞおおおおおおお!!!」


「やったね!!ながめ君!!」


最後に立っていたのはながめの方であった


「じゅうが!ありがとな!!」


「は、はは…俺こそ楽しかったぜ、ありがとな…!」


「大嶽丸もありがとな!」


『お前はやはり面白いな。まさかこんなにも早くわしの力を使いこなすとは…』


「また頼むぜ!」


『あぁ…ますます楽しくなりそうだな。』


そして燈翠隊長が降りてきた


「えー、では、改めておめでとう。ながめ。」


「うす!!」


「と、言う事でこれより戦闘副隊長任命式を行う。」


「じゅうが!俺はお前にならどこへでもついて行くから、頼んだぜ!!」


「嫌だなぁ…」


「あ、あーその事なんだけど…」


「ん?」 「ん?」


「戦闘副隊長…ながめとじゅうがの2人って事になったんだよね…」


「え?」


「…???」


「お、俺も!?!?なんで!?勝ったじゃん!」


「いや、それがさぁ…」


話は4日前に遡る


「隊長。戦闘副隊長の件ですが、この2人を推薦します」


「うむ、なるほど…私もこの2人の実力は知っているからこそ、やはりこの2人か」


「はい…戦闘スキルで言えばずば抜けてこの2人だと思います」


「そうか。ではこの2人で試合を組み、勝者を副隊長にしてくれ。」


「あ、あーその件なんですが…」


かくかくしかじか


「な、何!?戦闘副隊長なのだぞ!?確かに2人共戦闘においてはずば抜けて上だ。それでも勝者の方が向いているであろう!」


「そ、そこをなんとか…?」


「そうは言われてもだな…」


「隊長、ここはもはや副隊長を2人にするのはどうでしょうか?2人にすれば出来る事も増えると思うんです。」


「あ、あすか…」


「私はそれも悪くないと思っているが…」


「んー…正直俺もあの2人になら難なく任せられるって感じてるので…わかりました。あの2人には申し訳ないですがそうします。」


「うむ、それでは頼んだ。試合の件だが、取りやめにしておくか?」


「いえ、あの2人は楽しみにしていたので2人の今の実力拝見も込めて試合は行いましょう。」


「うむ、わかった。」




「て事なんだ。」


「う、嘘だろおおおお!」


「いやぁ…ごめんねぇ…」


「俺はやります。」


「え?」


「こいつとなら、ながめとなら俺は誰にも負けない気がする。2人で最強の戦闘副隊長になって戦争を終わらせます。」


「…!!」


「ながめは?」


「そんな事言われたらやるしかねぇよ!なるぜ!」


「ふっ…ありがとう!!これからもよろしく頼むよ!」


戦闘副隊長決定戦はながめの勝ちで終わった

だが副隊長はどうやら2人がなることになったらしい


「だからなんだよ。構わず俺が全員殺す。」


「あいつ最近めちゃくちゃ変わったよな…」


「あんなんじゃなかったのにね…」


ヘルグライダーにも色々と動きがあった様だ

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ヘルンスガーディアン外伝 平和の創造者 あまっぺ @Amappe71

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