サレ妻の真ん中( ;∀;)

僕はこちらの物語を読んで、なるほどと思いました。

「サレ妻」というコンテスト、創作のポイントは圧倒的に「共感性」に重きを置くのが正しい書き方となります。

かつてレディコミなどでどろどろとした物語がウケました。それはもうヒステリックな内容で、愛憎の狂気を深くえぐり、そこに共感性を強く打ち出したものです。そのイメージが強い中、現代はどういう時代かと言うと、どろどろ過ぎると引いちゃう感じがします。あんまり重いのは胃にもたれそうです(笑)。

ゆえに「冷静」さが共感性に必要となります。

ただし、その「冷静」さを強く打ち出すとあっけなく物語は終わります。不倫された、さっさと別れる、次の人生を始める、こんな感じです。では「サレ妻」としてエンターテイメントすべき「冷静」さを生かす方法とは何でしょうか?

それは「異常な環境の構築」となります。

社会を生きる上で、ストレスを感じる最大のポイントは「人間関係」です。こちらの物語のヒロインは「冷静」な女性でありながらも、「異常な環境下」でその心を何度も折られそうになりながら、それでも「冷静」に生きて行こうとします。

ただし、それは対処であり解決ではありません。物語の構造として、リアルなこの「抜け出せない苦悩」が読者様の「共感性」を産めるのだと思います。

どろどろの争いから「一歩引いた感性」、そういうマインドを現代の「サレ妻」は必要とします。ゆえに、こちらの物語は今時の「サレ妻」という立場の「真ん中」を、的確に捉えた立ち位置となっております。

さて、そんなヒロインがどのようなエンディングを迎えるか? 復讐やざまぁというお題を筆者様がどのように消化するか、答えは読んでのお楽しみです。

お勧め致します。

とても正しく、今時な「サレ妻」の感性をもったヒロインの物語。

皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)