オトシンクルス
最も混泳に向いた熱帯魚。
小型熱帯魚となら、ほぼ混泳できる。
水面や中層を泳ぐ小型熱帯魚との相性は非常に良い。
一方で、エビや水底で生活するサカナとの相性はあまりよくない。
★混泳不可能・非推奨な熱帯魚
・ヒルストリームローチ
エイのような見た目のサカナ。
水槽内での生態はオトシンクルスとほぼ同じだが好戦的。
争わないオトシンクルスが一方的に襲われるのため相性は最悪。
・アベニーパファー
淡水飼育できる小型フグ。
サカナのヒレを齧る個体が非常に多い。
あまり泳がないオトシンクルスとの相性は悪い。
○生態・解説
オトシンクルスは水槽の真ん中、中層で生活するサカナ。
泳ぐよりも幅広の水草や流木・置物の上に乗って休むことが多い。
そのため、飼育する際にはそれらが用意された環境でないとすぐにストレスで死んでしまう。よって、オトシンクルスを飼う前にプラスチックやビニル製の人工水草でも良いので、アマゾンソードと呼ばれる葉の幅が広い水草を用意することを後述するエサやりの面でも強く推奨する。
普段のエサやりに関してだが、エサやりは必要。
自然下では主食のコケと一緒に付着した微生物を取り込んでいるようだが、飼育下の水槽内では微生物が少なく、栄養に偏りがでて長生きしない。そのため、他の飼育している熱帯魚用に用意したフレークエサや顆粒エサをすり潰したもの、これをスポイトなどでオトシンクルスのそばに用意して栄養不足を補う必要がある。
その際に幅広の水草や置物があるとオトシンクルスがエサを探す場所に飼い主もエサを用意してやりやすくなるのでオススメ。
それが面倒に感じる?
なら、一番簡単なのはだし昆布。
意味が分からないかもしれないが、私の経験上一番手っ取り早く効果もある。
・方法はパック売りされているだし用干し昆布を5cm程度に切って、何らかの容器に水を張って半日は塩抜きをする。次に鍋に新しい水を入れて沸騰するまで塩抜きした昆布を茹でる。これをお湯から出して冷ましたものを竹串に刺すなどして水槽斜め向きに差しておけば良い。
こうすることでオトシンクルスのエサになるだけでなく、昆布のうまみ成分につられた水槽内の微生物が昆布に集結して活発に増える。これをオトシンクルスがまとめて摂取することで健康面が安定する。また水槽内の環境も微生物が増えれば増えるほど老廃物などが分解されて水槽水の劣化も遅くなると良いことづくめである。
さらに昆布の周りに熱帯魚用のエサも用意できれば、オトシンクルスの飼育はかなり安定する。
蛇足だが、余った昆布のダシ汁と煮汁は味噌汁や煮物に使えるので無駄がない。温めてインスタントの味噌汁に入れたって良い。うまい。天然の「アジノモト」である。
小型熱帯魚辞典(混泳) 八雲ヨシツネ @Colindale
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