sink

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　引っ越し先で幽霊を見る。真夜中になるとシンク下収納から女が出てきて、部屋の中を一周した後、同じ場所に戻っていく。なんでシンク下？　あそこに何かあるのかな？　ある夜、女が部屋を周っている隙に、私は空になったシンク下に入ってみる。かなり狭いけど何とかいける……なんてやっていると女が戻ってきて、私に定位置を盗られたことに気づく。女は悲鳴をあげ、私を罵倒し、しくしく泣き、とうとう諦めて居室に戻る。それからずっと、私はシンク下に閉じこもっている。食事も排泄も必要を感じず、あの女と違ってたまにはここから出たいという欲求もない。女は私の代わりに出勤し、家事をして、ベッドで眠る。部屋を訪れた私の恋人と食事をし、風呂に入り、セックスをする。私は暗がりで息を潜めて女の喘ぎ声を聞く。