短歌

ねくたりん

自作の短歌をここに書き溜めようと思います

◆ツイッターのフォロワーの、年ごろよくくらべつる、ある年の秋、熱海に遊ぶ。沖に沈まんずる日を写真に収め、ツイッターに投稿しき。その写真を見て詠める:


夕風に水面みなもさざめき冷えわたり熱海の浦に秋日暮れゆく


秋霞あきがすみこもれる沖をやはらかに包める入り日の光かなしも


◆ひとりごちて詠める:

春に立てし望み半ばも遂げやらで今日も甲斐なく秋日あきび暮れつつ



凍てついた空気の中にしらしらと月の光の注ぐ明け方



◆長野なる根子岳に登りしを思ひ出だしつつ詠める:

碧空へきくうのまばゆき光照り渡る笹原ささはらの道は天界てんかいの道


◆ 今年の春は桜晩おそく咲きき。その頃は勤めがいと忙しうて、花見に行くべき暇も得がたかりしかば、いまだ咲かずとどまれるもなかなかに便良しと思ひて詠める:


なかなかに遅く咲くこそうれしけれ花見るいとまはや得てしがな



ひと筋の帯を汀に引きながら疾駆する船臨む山頂



市川いちかはいらかあらそふ街並みに恋しき人の姿しのばゆ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

短歌 ねくたりん @Nektarin

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ