質問なんだけど、ポスターってどうすれば良い?

菊池周

第1話

初めての一人暮らし。引っ越しの準備やライフラインの開通、家具、家電の設置、近隣住民への挨拶などなんとか一通り済ました。


引っ越した初日は、厳しい寒さだけが心と体を駆け巡っていたけど、今やもう、ヒーターのぼうっという空気の出入りや、pcのコイル鳴き、小鳥の囀りなんかも聞けるぐらいに余裕が出来始めていた。


寒さが体の表面を透き通って、張り付いてくるあの感覚も妙に心地いい。


これでやっとゆっくり...が出来ないんだよね。


壁になにかポスターでも貼りたくなってきた。


今まで自分の部屋にポスターとかの類いなんて貼ったこと無いから、どんなものが良いのかなんて分からない。というか、まず果たしているのかという話でもある。


でも、初めての一人暮らし。壁に時計一つとカレンダー一枚というのは、少し寂しくも思えてしまうものだ。少しでも、「人が居る」という感覚がほしい。ポスターが近くに張ってあると、自分はそう感じる。カラフルだったりするからだろうか。


もう深夜だし、寝てしまおうか。


徐々に、気づかぬ内にも脳での睡魔の叫びが強くなっていることが分かる。うーーん。いや、今候補ぐらいは決めてしまうか。


それなら、まず自分をフレッシュにしなければ。


とりあえず、スマホでヨルシカの「雨とカプチーノ」を聞きながら自分はネットで色々調べることにした。


おお。調べてみると、なんかおしゃれなポスターがたくさんある。現代アート風のものとか、オタクっぽいものとか、レトロなものとか、北欧っぽいのもあるじゃないか。


スマホをスクロールする手が止まらない。やっぱり、ポスターが何枚か張っている部屋を見ると、賑やかにも感じるし、静かそうにも感じる。なんとも不思議。


鉛筆で描かれていたり、絵の具で描かれていたり、一本線しかないポスターもあるし、ただの縞々模様でしかないポスターもある。


しかし、そのどれもが、自然にすっと部屋に入り込んでいる。


聞いていて寝てしまう音楽は良い音楽だとは良く言うけれど、まさにそんな感じ。あってももしかしたら気づかないかもしれない。それくらい、自然に溶け込んで「部屋」を形作っている。


それでいて、無いなら無いで違和感も感じてしまうのだと思う。それくらいの、ちょうど良い存在感。


ああ、調べれば調べるほど魅力的なポスターをたくさん見つけてしまう。


今思ったけど、ポスターは割と絵画に近しい存在なのかもしれない。ポスターの方が安いものが多い傾向にあるけど、絵画には命を感じる。だから、どちらが優れているという話では無いような気もする。


とりあえず、気になった壁紙をリストアップしてスマホにメモしておいた。流石に、このままだと睡魔が脳の中心まで届いてきそう。


スマホを充電器に刺し、ソファの上で眠った。もう、深夜も深夜である。


寝起きの自分には、空気に感覚とか、環境音などは感じられない。そこにあるのは、強烈な睡魔と鬱陶しい目覚ましの音。


最近、朝をもっとフレッシュにいくために、好きな曲を目覚ましに取り入れているのだが、あまりうまくいかない。自分は、起きたくないという衝動の方が強いらしい。


というか今見たら変なポスターばかりピックアップしている。まあ、深夜だから仕方が無いか。ああーもう眠い。眠すぎる。


結局自分はどうすれば良いんだこれ。色々調べたは良いものの、途中からteitterで関係ないことも見ていた気がするし。


今までそんな時間まで起きることもあまりなかったし。


もう無理だ、限界だ。もう寝る。


なんか色々と適当になっている気がするし。うがーーともなってくる。

語彙力も無くなってきたぞ。



結局ポスターはどうすれば良いんだああああああああああああああ。



















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質問なんだけど、ポスターってどうすれば良い? 菊池周 @hapikowa

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