[後夜祭]うるおいを二人で分けし雨上がり
※うるおいを ふたりでわけし あめあがり
「雨、止んだね」
もう少しだけ、降っていてくれたら。
そう思ったけど、仕方ないよね。
「そうだね」
傘を畳んでくれている君の肩は少しだけ、濡れていて。
「傘、ありがとう」
本当に。そんなに濡れなくても。
もっと、近くがいいのに。
「全然」
気付いてくれたかな?
肩、まだ近くに寄せてるんだよ。
「手、つないでいい?」
言っちゃった。……いいよね?
「もちろん!」
畳んだ傘を持つ手の反対側の手を出してくれた。
嬉しい!
……あ、でも。
初めての相合い傘で緊張してたから、私の手、汗でしっとりしてるかも……。
どうしよう。
そうしたら。
「傘畳んだ時に、水滴がついちゃったかも。濡れてたら、ごめんね。……大丈夫かな」
え。私はすぐに、答えた。
「全然!」
本当なのか、私を気遣ってくれたのかは分からないけど。
とにかく、嬉しくて。
私は、差し出してくれた彼の手に。
自分の手を、添えた。
※参考・引用[蜂蜜ひみつ様ご著作/てんとれないうらない/第5話/今日は/キミ/傘を/持っているか?/6点/第49 話/繋いだ手/しっとり モイスチャー/雨の潤いで/10点]
蜂蜜ひみつ様からのリクエストがございまして、完結設定後の、少しだけ早いてんとれ祭後夜祭として追加投稿いたしました。
※うるおい、には潤い、と
雨上がり、そして。
二人のこれからは、輝いております。
俳句『雨』~自主企画 てんとれ祭に寄せて~【てんとれ祭】 豆ははこ @mahako
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