【おまけ】ありえた場合の第二章構想

※物語はひとまず完結ですが、続けた場合の構想を簡単に置いておきます。

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 待たされていたドラゴンの牙をようやく受け取った更紗。

 彼女は己の理想の剣を作ってもらうため刀匠へコンタクトを取ることを決める。

 目当ての職人が住んでいるのは遠方のとある温泉地。そこは更紗と湯美の故郷でもあった。

 かの地には数年前に発生した比較的新しいダンジョンも存在する。

 ついでにダンジョン探索を行おうとパーティでの遠征を決めた更紗たち。そこへ湯美のパーティも加わり、幼馴染の里帰りに同行するような形に。


 道中、真似は湯美が探索者となった理由を知らされる。


 彼女の両親は温泉旅館を営んでいたものの、ダンジョンの発生によって旅館は潰れ温泉も出なくなり廃業を余儀なくされた。

 なんとか別の仕事で食いつなぐことはできたものの、跡取りを期待されていた一人娘は放置されがちになり、以前ほど美味しいものも食べられなくなった。

 少女は願った。

 もっと多くの人から注目されたい。必要とされたい。自分を愛して欲しい。ついでにダンジョンを潰して旅館がまたできるようにしたい。

 更紗の兄がダンジョンへ挑みドラゴンに殺されたのも一つのきっかけとなっただろう。

 思いがけない過去に、真似はこれからすぐではないまでもいつか温泉地のダンジョンも完全攻略したいと仲間たちに告げる。

 更紗、撫子もまた当然のようにこれに賛同した。


 刀匠との交渉には成功。頑固な職人と我が儘な更紗が衝突して話が拗れかけたものの、拘りの強い二人は一度意気投合すると方向性がぴったりと合った。

 悩みに悩んだ結果、新しい武器は二振りの片手剣に。

 片手武器なら二本作れる。狭い場所でも振るえるように、少女の運動能力を十二分に生かせるように、真似と二人で一本ずつ使うこともできる、というのが決断の理由だ。

 もちろん、武器はすぐに完成しない。

 ダンジョンのモンスター駆除を期待され歓迎された真似たちは数少ない残った温泉宿で疲れを癒しながら、学園とは異なるダンジョンを攻略していく。

 メインとなる敵はリザードマン。さらには大きな蛇や火ねずみなどホームのダンジョンとは異なる敵が襲い掛かる。


 湯美もまた熱心にダンジョン攻略へと参加。

 前のめりにも程がある真似たちパーティと防御的な湯美たちパーティが組むことで攻略階はどんどん下へと移動していく。

 湯美の配信にも注目が集まっていくものの──湯美の両親は娘の配信に反対していた。

 ダンジョン配信を「危険な遊び」と考える彼らは湯美に「ダンジョンがなくなっても宿を再開する気はない」と語り、親子喧嘩は決定的なものに。

 それでもダンジョンに潜りつつづけると語り、頑なになろうとする湯美に真似は異能を使い同じ姿になって寄り添い、その心を解きほぐした。


 彼らはヒーローではない。

 危険だからと正論を説いて止めさせることはできない。だから逆に「とことん付き合ってやる」と決めた。

 ダンジョンを潰し、再び温泉の出るようになった土地で解放の立役者が旅館をやる。けっこうなことじゃないか。

 ダンジョンの深さ自体場所によってまちまちであり、温泉地のダンジョンは学園のダンジョンほど深くはない。

 滞在する三か月程度の間に配信によって注目も集まり、人が増え、攻略は一気に進んでいった。


 たどり着いた二十五層。

 探索者たちを待ち受けていたのは身体を溶岩で構成したとんでもないドラゴン。

 撤退して準備を整え再度挑戦する。その際、更紗の手には完成したばかりの新しい剣が握られていた。

 炎ではなく蒸気を噴射するドラゴン。風で蒸気を吹き飛ばし、冷却の魔法を連発してもなおなかなか下がらない気温。上手く蒸気を避けながら溶岩ボディを砕いていく更紗と異能を用いて援護する撫子。

 未知のドラゴンとの戦いに注目は集まり、湯美の異能はどんどん強化されていく。

 威力を増した剛弓に真似は魔法で生成した「竜殺しの矢」を託す。

 放たれた矢は更紗の作った傷口から敵の心臓へとたどり着き、見事にその命を奪った。


 倒れ伏すドラゴン。

 彼らはそこで初めて「ダンジョンの解放」を体験することになる。ダンジョンにはコアがあり、それは多くの場合ラスボスの心臓を兼ねている。

 破壊した者にはダンジョンを自由にする権利が与えられ、消滅を選べば元の土地が少しずつ戻ってくる。

 決定権を得た湯美は悩んだ末に一つの選択をする。


 ダンジョンの解放。ただし跡地はそのまま残し、そこに温泉を満たす。

 こうして生まれた新しい観光スポットは徐々に人気を集め、やがて有名温泉地の一つに数えられることになる。

 混浴の露天風呂に歓喜する更紗と撫子。一線を超えて以来妙に懐いてくる湯美。変態プレイに協力させられながら真似は一つの疑問を強くした。


 ダンジョンとは結局なんなのか。

 疑問と共に帰りついた学園では奇しくも「ダンジョンとは何か」「異能とは何か」を研究する者が真似たちを待っていた。


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さらに続いた場合は怪しい研究者編となり、研究者に協力していたとかで撫子の従兄弟(家の後継者。学園には通っていないものの権力によって異能だけを得ている)を出そうかなーとか考えてました。


異能のランクアップは

Bランク:変身対象と同じ下着を身に着けることでリアルタイムの精神統一、連携が可能に

Aランク:俺自身が美少女になることだ。一生男に戻れなくなる代わりに「変身したことのある相手の異能」を自由に使えるようになる

幻のSランク:俺自身がパンツになることだ。自分を穿いてもらうことで相手に異能を与えられる。同じ異能を二つ所持した場合は性能が二乗される。

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ダンジョン・スクール・イレギュラーズ 緑茶わいん @gteawine

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