エピローグ
第15話
道標家に破門された静香は、万葉と共に地平線が見える木の上にいた。
「…………清々しい顔をしているな」
「お母様の説得には失敗してしまいましたが、ここからですので。私は、もうあきらめない。万葉もお付き合いいただけるのでしょう?」
「当たり前だ。我がたきつけたのじゃからな、必ず最後まで付き合うぞ。人生をな」
「っ、もう。いきなりそのようなことを言わないでください。驚きます」
「いつも言っているじゃろう? いきなりではないぞ」
「むぅ…………」
唇を尖らせふてくされた静香だったが、すぐに笑みを浮かべ万葉の手を握り、顔を寄せた。
「たまには、私からも言わせてください。万葉、私と共に、生涯を歩んでいただけますか?」
「っ、――――あぁ、当たり前だ」
二人の心が交わり、祝福するように周りを自由に飛んでいる鳥が歌を奏でる。
太陽が煌々と輝き、二人を照らし出した。
絡み合った手をお互い離さぬよう掴み、抱きしめ合った。
炎は運命と共に散って 桜桃 @sakurannbo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます