第四の壁を読者ごと吹っ飛ばしかねない危なさ炸裂!

作者や登場人物が物語の枠を飛び越え、現実の読者へ語り掛けてくるスタイルの作品が今、漫画、アニメ、映画等、様々なジャンルでヒットしていますよね。
(デッドプールの新作も、もうすぐ公開されますけれど)

フィクションと現実が交錯するという意味で、この作品もそれに近い感じがします。
但し、受賞寸前までいったと言う小説推理新人賞・第28回は2006年度に行われたもの。つまり、この発想の日本における先駆けという見方もできそう。
その上、「八方破れの危なさ」というこの作者独自の個性も大いに発揮されていて、まさに見ごたえ十分。

変態パワー爆発! 刺激過多の立花ワールドへ足を踏み入れるには格好の一本として、物好きを自任する全ての人にお勧めします。