時空超常奇譚7其ノ壱. 敷衍泡話/悪魔のシナリオ
銀河自衛隊《ヒロカワマモル》
時空超常奇譚7其ノ壱. 敷衍泡話/悪魔のシナリオ
◇
床に赤く描かれた魔法陣に黄色い鳥が生け贄として捧げられ、独特の香りに包まれている男の部屋。現在の時間は午前11時59分59秒。
緊張の中で12時00分00秒に呪文を唱ると、魔法陣の中に白い煙が立ち込め、そこに人の形をした何者かの影が現れた。脚を組んで椅子に座り頬杖をついている。
それは紛れもない悪魔。悪魔のような、ではなく悪魔がそこにいるのだ。何故悪魔だと断言出来るのかと言うと、理由は至極簡単だ。その悪魔は、神田の古本屋で手に入れた
魔法陣の中央に鎮座する悪魔の鋭い畏怖に満ちたその面貌、現実に見定めるその驚愕の姿は、どんなに表現しようとも言い尽くせない奇っ怪な異様さを放っている。
男は今にも喰われそうな感覚に生きた心地がしないが「悪魔は魔法陣から出られないから危険はない」と書いてある魔術本を信じるしかない。
地に響く冷たい悪魔の声がした。背筋が凍りそうになる。
「オレを呼び出したのは誰だ、オマエか?」
恐怖に膝が震える男は、あらん限りの勇気を振り絞り、悪魔に舐められないようにと居丈高に答える。
「そ、そうだ、この俺が呼び出してやったんだ。俺を御主人様と呼べ」
「何故?」
何故の意味が不明だ。「魔法陣で召喚した悪魔は術者を御主人様と呼ぶ」と本に書いてある。
「間抜けなことを言うな。それにどうでも良いが、召喚の儀式はもう少し何とかならぬか?」
「何だ、不満でもあるのか?」
「あるも何も、全てが不満だ。そもそも、この匂いは何だ?」
部屋中に夏らしい独特の匂いが充満している。
「香を焚いて場を清めるものがないから、蚊取り線香を焚いた」
「生け贄は何だ?」
「「悪魔召喚の為の生け贄として鳥の心臓を用意する事」と本には書いてあるんだが、俺は血が駄目なんだ。だから、黄色いアヒルの玩具を置いた。「魔法陣はその血で描く事」と書いてあるが、やはり無理なので赤いマジックで描いた」
「話にならぬ。そもそも魔法陣には、72の悪魔の内の特定する
悪魔は嘆息したが、その言葉に人間味を感じる。単なる化け物のような畏怖の存在ではないようだ。
落ち着いた男は、悪魔の難癖に答えて言った。
「でもさ、こうして出て来ているんだから、いいじゃないか」
「うぅぅむ。まぁ良い事にしてやろう。それでオレに何の用だ?」
「願いを叶えてもらいたい、いや願いを叶えろ」
「何故、悪魔のオレにそれを言うのだ。教会に行って、神か天使にでも叶えてもらえば良いではないか?」
「煩い、早く願いを叶えろ。それとも叶えられないとでも言うのか?」
「オレの階級は伯爵、位は中位だ」
「何だ、中位なのか。偉くないから、叶えられないのか?」
恐怖は既にない。男は猜疑の目で見下げるように悪魔を凝視した。悪魔の表情は読み難いが、憤りが伝わって来る。悪魔に不可能などある筈はない。
「このオレに叶えられない事などない。随分と生意気な奴だが、まぁ良い。それで、具体的な願いは何だ。金か、地位か、名誉か。それとも特別な力を望むのか?」
「おかしいな」
男は首を傾げた。「魔法陣で出した悪魔は術者の
「具体的な願いは何だ、早く言え。わかったぞ、やはり金か。凡愚な人間が考えそうな事だ。出してやろう、幾ら欲しいのだ。1億か、10億か、100億か?」
男は「金は要らない」と首を横に振った。悪魔は訝し気に問い掛ける。
「それなら何だ。地位なのか、名誉なのか。構わぬぞ、愚かな人間社会の中の身分など瓦石に等しい、そんなものなら幾らでも与えてやる」
「願いは何でもいいのか?」
「構わぬ。流石のオレにも人を生き返らすなどというのは無理だがな」
「本当に何でもいいんだな、嘘じゃないだろうな?」
男は執拗に念を押した後で、悪魔に願い事を告げた。
「「打ち出の小槌」を出してくれ」
「何だ、それは?」
今度は悪魔が首をひねる。
「「打ち出の小槌」を知らないのか?」
「知らんな。それは何だ?」
「願いを言うのは簡単だが、叶えばそれで終わりだ。そうではなくて、欲しい時に欲しいものを出せるアイテムを出してもらいたい。それが「打ち出の小槌」だ」
「なる程、随分と強欲な奴だな」
「違う。俺は現実的で賢いだけだ。「打ち出の小槌」を早く出せ」
「何度も言わせるな。そんなものは見た事も聞いた事もない」
どうやら、悪魔の知識には「打ち出の小槌」はないらしい。男は何とか悪魔の理解を得るべく「打ち出の小槌」を説明したが、どうにも伝わらない。悪魔自体が西洋のものだから、流石に東洋の昔話のアイテムを理解するのは無理なのかも知れない。
頬杖をついたままの悪魔は、暫くの間考えてから
「残念だが「打ち出の小槌」なるものは存在しない。存在しないものは出しようがない。だが、特別に同じ効果のある「魔法の杖」を出してやろう」
「「魔法の杖」というのは、何でも欲しいものを出せるのか?」
「出せる。原則として制限はない「打ち出の小槌」というものと同じと思えば良い」
「何か条件があるのではないか?出せる回数か決まっているとか」
「使用回数の制限もない」
気のせいだろうか、話が上手過ぎるような気がしなくもないが、何と言っても「打ち出の小槌」と同様のアイテムが手に入るのだ。あれこれと細かい事に
更に悪魔は続けた。
「
「本当か、契約の代償は俺の魂なのだろう?」
「通例としてはそうなのだが、今回は必要ない。オマエの魂など抜いたところで大した価値はない」
男はどうにも違和感を否めない。「悪魔への願いは、死後に術者の魂が永遠に奴隷となる事で叶う。そしてそれは悪魔との契約書にサインする事で成立する」と本に書いてある。にも
「但し、二つ条件がある」
「条件とは何だ?」
「条件の一つ目は契約書にサインする事、名前を書くだけで良い。二つ目は魔法の杖の使用期限は1年になる、その間はその杖をお前の好きなように使うが良い」
魔法の杖に嬉々とする男は即座に頷いた。魔法の杖の使用期限が1年間というのは納得がいかないし違和感もあるが、ここでゴネて杖が手に入らないのは困る。男には了承する以外に選択肢はない。
悪魔が唱える呪文と同時に、男の目の前に黒光りする魔法の杖と一枚の契約書らしきものが出現した。杖はあのハリー・ポッターに出て来たものにそっくりで、あちこちに傷があり使い込まれた感が著しい。その理由はわからないが、そういうものなのだろう。契約書は日本語や英語ではないラテン語かヘブライ語と思われる文字で書かれているので、当然だがその内容はわかりようがない。
「日本語で良いから、そこにオマエの住所と名前を書け。それで契約は成立だ」
男は、言われるままに悪魔と契約を結んだ。
「もう一枚、これにも同じように住所と名前を書け」
「これは何だ?」
「誓約書だ」
「誓約書とは何だ?」
「オマエが約束を違えないと言う誓約書だ。最近は
御上、条例、誓約書の提出、それもまた男には何なのかわからないのだが、それが何であれ魔法の杖さえ手に入るならそんな事はどうでもいい。
悪魔は満足げに薄笑いを浮かべ「1年後の同じ時間に来る」と言って、魔法陣の中へと姿を消した。
◇
悪魔の召喚儀式は終了したが、想定していたものとはちょっと違う状況になった。本来、魔法陣から現れた悪魔と「魂を代償として願いを叶える」契約を結ぶ筈だ。
悪魔との契約を結ぶのはいいとしても、「誓約書」「代償の魂は不要」「願い事を叶える魔法の杖の使用期間は1年間」と言うのは如何なる理屈なのだろう。特に代償不要というのであれば、悪魔は一体何の為に契約を結ぶのだろうか、どう考えても解明出来そうにない。
わかっているのは、期限付きの「打ち出の小槌」ならぬ「魔法の杖」という男が夢にまで見たアイテムが手に入ったという事だけだ。
暫くすると、男の歓喜は次第に止まらなくなった。何故なら、この魔法の杖さえあれば願いは全て叶う、欲しいものを思い浮かべて杖を振れば何でも手に入る筈なのだ。込み上げる狂喜に鼓動が高鳴るのを感じる。
男の本能が声高々に「まずは金だ」と叫ぶ。1億か、10億、いやここで欲張る必要はない。悪魔は願いに回数制限はないと言っていた筈。試しに1000万円と言いながら杖を振ってみる。その途端、10個の100万円の札束が出現した。
男は自我を抑えきれず、さっさと会社を退職して魔法の杖で思い付くままに欲しいものを出し捲った。現金だけは危険があるので一気に出すのはやめる事にした。必要に応じて出せはいいのだ。震える程に笑いが止まらない。テンションがMAXに上がったままの男は、いつかどこかで見た映画のワンシーンのように部屋中に1万円札をバラ撒いた。
殆ど外出する事がなくなった。ウーバーイーツを頼むのさえ面倒臭い、何故なら思ったものがそのまま出て来るのだ。つまり、デパートやスーパーやコンビニだけではない世の中にある全ての店舗がこの杖の中にある。
手に入らないものがない生活が男の標準になった。何の苦労もなく何でも手に入るという標準には危なさを感じるが、その状況を手放して元に戻る事など人間である限り出来ようもない。とは言え、全く動かないのは健康に良くないので、会社をつくり社長として出社する事にした。
悪魔との契約で無限に願いが叶う事になったのは夢ではなかった。そのアイテムの魔法の杖も偽物ではなかったのだ。
朝目覚めると、男は専属シェフの用意した朝食を摂りながらスマホでニュースを確認し、社用車に乗って会社へと向かう。会社は新宿の高層ビルのワンフロアを借り切った無駄に広いオフィスで、面倒臭いので社員はゼロ。仕事は社長室の専用席に座るだけだが、それはそれで気分転換にはなる。世の中に置いていかれないように新聞を読み、TVやネットやSNSも暇に飽かせて見続けている。
最近ではこの生活に慣れたせいなのか、悪魔の契約の事を思い出す事は殆どなくなったが、それでもどうしても気になる事がある。男はずっとそれを考えている。
悪魔は何の為に男の願いを叶えたのだろうか、しかも願いを叶える代償もなしで。悪魔がボランティアをするなど意味不明だし、それ自体に何の理由もないという事はあり得ない。魔法の杖に1年という使用期限を設定したのも謎だ。その理由は何なのだろうか?
考えられるのは、悪魔の契約と見せ掛けて後から「出したもの全ての代金を払え」と請求が来る詐欺紛いのパターンだ。まぁ、それならそれで構わない。ない袖は振れないと開き直ればいいし、魂で払えと言うなら端からそのつもりだと応じればいいのだ。
では、それ以外のパターンはあるだろうか……ない。いや、あるかも知れないが、何も浮かばない。どんなに考えても到底謎の答えには辿り着きそうにない。
その時、ネットの「宝くじ高額当選者の7割が数年以内に破産する」なる記事が目に止まった。
一般的に、宝くじの高額当選者は悲惨な末路を辿ると言われている。そう決め付けるのに足りる統計的なエビデンスはあるのかと言うと、高額当選者が自体公表されていない事を考えれば、かなりあやしい話のような気がする。だが、悲惨な末路に陥る最大の要因が「生活が一変する事」にあると考えるなら、その確率は低くはないようにも思える。
例えば、当選前の想像なら「宝くじが当選したら家を買い或いは住宅ローンを返済して残りは貯金しておこう」と考えるだろう。だが、いざ一夜にして現実に億を超える当選金が懐に入ると、生活は必ず一変する。会社を辞め、高級住宅街に家を買い、序に別荘を買う。ブランド品を買い漁り、高額外車を買い、海外への旅行を楽しみ、毎日々高級食材に舌鼓を打つ。人間は大金を前にすると、消費したい欲望を抑え切れないらしいのだ。
更には、高額当選を知った金融機関からの煩わしい程の投資商品セールスに辟易し、当選を知らせた親族や友人知人から延々と無心が続く。そして、あっという間に当選金は当然の如く消えてしまう。
その一方で、一度爆上がりした生活レベルは落とす事が出来ないというラチェット効果に対して、強い意志で抗える人間は皆無だ。
しかも、生活と同時に
男は、そんな記事に苦笑するしかない。
「馬鹿だな、何故そんな簡単な事がわからないんだろう。不思議だな」
男には余りにも愚かしく思える。初めから限界があるのだから、何も考えずに使っていれば元手がなくなるのは当然の事なのだ。
その点、男にはそんな心配はない。何しろ、1年の使用期限はあるが限界というものがない。「願いを叶える回数に制限はない」という悪魔の御墨付があるのだ。
「あぁなる程。そうか、そういう事なんだ」
突然、男の脳裏に天からの閃きが浮かんだ。男は膝を叩き、ずっと考え続けていた愚かな悪魔の企みを覚った。悪魔との契約の謎が解けたのだ。
おそらく、悪魔の謎の答えは「宝くじの悲惨な末路」と同様に違いない。つまり、悪魔は魔法の杖を渡して男の生活レベルを限界まで引き上げ、1年が過ぎた時点で魔法の杖を取り上げる。すると、極限まで上がった生活レベルを下げる事が出来ない男は絶望する、そういうシナリオだ。
人間の悲哀や絶望を喰らうのが悪魔の好物だと聞いた事がある。それならば、悪魔が「魂など不要」と言った理由も、魔法の杖が1年の期限付きである理由も納得がいく。それで確定だ、男はその謎解きに名探偵コナン張りの確信を持った。
悪魔のシナリオを解明した名探偵男は「それならその裏をかいてやろう」と考えた。そしてその日から、魔法の杖の使用期限が来た後も問題がないように、使い切れない札束と
国際通貨の円と有事の際に如何なく力を発揮する
◇
悪魔との1年契約が期間終了を迎える日がやって来た。時間は午前11時59分59秒、約束の時間になる。
何故か、12時00分00秒になった途端に男の部屋に魔法陣が出現し、その中に白い煙が立ち込めた。男は悪魔召喚の儀式など一切行っていない、にも拘らず必然のように現れた魔法陣の中に悪魔が姿を現す。
「悪魔よ、何故お前が魔法陣を描けるんだ?」
「そんな事は造作もない事だが、気にするような事ではない。それより今日が期限の日だ、忘れてはいないだろうな?」
悪魔が勝手に魔法陣を描き、自由にこの世界に来ることが出来るとするなら、1年前に行った男の悪魔召喚儀式は何だったのだろう。何やら納得のいかない事が増えているが、何にしても男には既に悪魔のシナリオは読めている。目的も魂胆もお見通しなのだ。
「悪魔よ、もし「魔法の杖で出したものの代金を払え」と言っても、金はないぞ」
「何の事だ?オレは悪魔だ、金など要らぬよ」
「そうでないなら、魔法の杖の回収に来たんだろう。杖ならそこにあるから持っていけ。お前の目的は俺の悲哀と絶望だよな。全てわかっているぞ」
男は喋り続け、悪魔は取り付く島もない。
「相変わらず訳のわからぬ奴だな。そんな杖など、もう要らぬよ。まだ使いたければ使うが良い、使えればだがな」
名探偵男の得意げな推理を、悪魔は事もなげにきっぱりと否定した。そんな筈はない。それならば、悪魔は何の為に男の願いを叶えたのか。しかも、1年という期限を設定したのは何故なのか。何一つとして謎が解けない。
「そんな筈はない。それなら、お前は今日何の為に来たんだ?」
男の質問に悪魔は面倒臭そうに答えた。
「「執行」を告げに来たのだ。オレは開発担当悪魔でな、条例の規定は
「「条例」?「執行」?」
「条例は天ノ川銀河条例で、執行というのは審査期間終了と同時に行う契約書によるテナント排除とリノベーションを行う事の告知だ」
「テナント排除、リノベーションとは何だ?」
男の理解が宙を舞っている。聞けば聞く程に何が何やらさっぱりわからない。
「簡単に言うと、オレがこの地球の所有者となったのだ。侵略とも言うな」
「侵略?」
「そうだ。今この時を以てこの星はオレのものになったのだ。だからテナントには消えてもらう」
「何故俺にそんな事を言う必要があるんだ。侵略なんて勝手にやりたいようにやればいいじゃないか?」
「そうはいかぬ。条例に定められた規定に従わずに、侵略などしたら天ノ川銀河連邦が黙ってはいない。
「御上?」
「だが、今回はオマエの協力で契約書だけでなく誓約書まで提出する事が出来たから、1年間の御上の書類審査もスムーズにパスした。これで、正式に地球の実質的支配権はオレが得た事になる」
悪魔が何を言っているのか、相変わらず男には全く理解は出来ない。
「どういう意味なのか、わからないが……」
「それ程難しくはない。オマエのお陰でオレの仕事が片付いたという事だ」
「もしかして、テナントとは地球人。排除とは地球人の排除……虐殺なのか?」
震える声で訊いた男に、悪魔は一区切りついた清々しい声で答えた。
「そうだ。「地球人限定殲滅爆弾」で、今からこの星のテナントである地球人を全て排除し、惑星として転売出来るようにリノベーションするのだ」
「ふざける・」
慨嘆する男の言葉が終わらない内に、悪魔は魔法陣の中に姿を消した。
同時に、地球人を限定的に殲滅する中性子爆弾がアジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ各地に雨霰と降り注いだ。一瞬の内に地球人だけが消滅した。
◇
この宇宙には掃いて捨てる程の星があるが、残念ながら生物の住める星はそこまで多くはない。
だからこそ、地球人のような生物が占有する星、即ち星に住む事が出来るという幸運を全く理解出来ない馬鹿で愚かな生物が支配権を持つ星の価値が上がって行く。
悪魔はそんな星を見つけて、騙す、いや正当な代価で譲ってもらい、高値で転売するのだ。
天ノ川銀河条例には「星の取得は、その星に住む支配権を持つ生物の承諾がなければならない」と規定されている。だが、支配権を持つ生物「全員」の承諾という規定はなく、星に住む支配権を持つ生物一人の承諾で足りるとも解釈される。
現在、銀河連邦はその点について早急に条例を改正すべく手続き中であり、現状としては「契約書」と「誓約書」を提出し、1年間の書類審査期間をパスすれば良いとせざるを得ない。
天の川銀河の安全と秩序を護る御上たる天ノ川銀河連邦は、天の川銀河系内の至る所の星で開発という名目で虐殺と星環境破壊を繰り返す彼等を、苦々しく思いながらも手を出す事が出来ない。
地球のテナント排除が完了し新たに地球の正式な所有者となった彼等は、一度でも魔法陣でアクセスした客は決して逃がさない。法律スレスレの手法で星の開発と転売を業として行う彼等の名は、悪徳、ではなく「悪魔不動産株式会社」。
完
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