第110話 よく有るおさらい的な奴③
第110話
鏡side
「やっぱり………」
アレ、話して良い奴なんですか?
色々と常識がひっくり返りますよ?
────浦島さんが色々とやらかしてますから、今更ですね。
そう思う事にしましょう、ええ………
:権能?
:何じゃそりゃ…
:鏡ちゃんの反応的に知ってるっぽいな…
:明らかに呆れ顔してるな…
:この人も爆弾発言する側なのかな…
:既に割としてるんだよなぁ…
「────権能、〚
:はい?
:ええ?
:そんな物、マジで有るの?
:固有結界かよ…
:領域展開だろ…
:成る程、要するに凄い力なんだな(思考放棄)
「浦島さんの凄かったなぁ………」
「死ぬかと思ったよね………」
「正直、もう二度と嫌………」
「でも、また修行をつけて貰う事になったら、容赦なくやってきそうですよね………」
「「「うぅ………」」」
あの無限強制コンテニュー世界、マジでキツいんですよね………
生きるのが嫌になるなんて、初めての経験ですよ………
:当たり前の様に使えるらしい変な仮面野郎ェ…
:アレは常識外の化け物だから、気にするな
:うん、俺もそう思う事にするよ…
:鏡花水月の皆が死にそうになるとか、どんな世界だったんだよ…
:どうせ碌な世界じゃねぇよ、碌な…
「正解!そもそも、コレは人外共の特権みたいな物だからな!!使える奴は俺も含めて碌な奴は居ねぇさ!!!」
「「「えっ!!??」」」
「玲奈さんも使えるんですか!?」
「おう!まぁ、俺と進の奴は人間なのに使える例外中の例外中だよ。さっきも言った様にコレは人外の特権だ。普通は其処のハーフエルフみたいな異世界に居る亜人と呼ばれていた奴等の血を引く者やその原種、上位も上位のモンスターしか使えないんだ………」
:す、凄いな………
:玲奈様も化け物側なのかよ…
:確か、アッチには獣人も居るんだよな?そういうの出来そうなイメージ無いけど…
:確かに、脳筋なイメージ有るしな…
:あれ?じゃあ、ユン様も使えるの?
「ええ、資格は有りますよ。残念ながら、上手く使えませんが………」
「私は人間だから最初から対象外。正直、羨ましい………」
「そう、幾ら人外だとしても皆が皆使える訳じゃない。資格は有っても、使いこなすにはやっぱり才能や努力は居るしな………」
世知辛いですよね………
まぁ、私も最初から対象外なので、資格が有るだけでちょっと羨ましいですが………
:まぁ、結局はそうよなぁ…
:ユン様にも使えないのかぁ…
:なら、玲奈様はどんな世界を使えるか気になる!
:後、一応変な仮面野郎のも!
:モンスターが使ってくる奴も!
「そう言うと思ったぜ!!まず、進の奴は諦めない事を押し付けてくる希望の世界を創り出すんだ。あの世界に居ると、滅茶苦茶死ねるし、生き返られるぜ♪」
「細かく言うと、不死性の付与と諦めない限り平等に勝ちの芽を与える世界です。」
「諦めなければ良いって言うのは簡単だけど、正直諦めない事において勇者様に勝てる自信は無い。」
私もですよ………
あの化け物にしか見えなかった大百足さえも、その世界の前に屈して死んだのだ………
正直、あの世界で諦めない事なんて、出来る奴など居るのでしょうか?
:エグいな………
:えっ、そう?勝てるまでゾンビアタック出来るんだろ?
:多分、最初はそう頑張れるんだろうけどね…
:途中で心折られるだろ、そんなの…
:正直、閉じ込められたくないよ、俺…
「次は俺自身の世界だな。俺の世界には終わりが詰まってるんだ。」
「終わり、ですか?それって、一体どういう意味ですか?」
「簡単に言うと死の概念だよ。俺の世界に閉じ込められた瞬間、平等に死が訪れるのさ!!」
「「「「うわぁ………」」」」
エグいってレベルを超えてるじゃないですか、ソレ………
浦島さんはよくこんな人に勝てましたよね………
:勝確じゃん!!
:台パン不可避
:変な仮面野郎よりエグいのが来るとは思いませんでした…
:く、クソゲー…
:万桜じゃなくて、魔王じゃん…
まぁ、この人元魔王ですから………
それにしたって、限度は有ると思いますけどね………
「クックック、酷い言われ様だな、まぁ、事実だからしょうがないけど。だが、攻略は簡単だぜ?諦めなければ、死に続けるだけなんだからな♪」
「生き地獄の間違いでしょう?無理矢理に生かす事で、死を永遠に与え続ける地獄の。」
「諦めなければ最終的に勝てるのは勇者様と同じだけど、お前のは諦めを押し付ける悍ましい物。」
「うんうん、その通りさ!でも、根っこは同じ所に運命を感じるよね!本当に最高♪」
勇者と魔王ですからね………
確かに、運命なのかもしれません………
浦島さんがどう思っているかは知りませんけど………
:確かにそういう見方だと同じなのか…
:ライダーと怪人みたい…
:どっちがライダーで怪人?
:う〜ん、悩ましい…
:どう見ても変な仮面野郎が怪人でしょ…
:いや、エグさでは玲奈様に軍配が上がるでしょ…
「はぁ、遅いと思ったら、何をしてるんだレイナ?」
あっ、その声は────
「すみません、お待たせしましたう「ヒャッホウ、会いたかったぜ進!!!」玲奈さん!?」
「なっ、ちょっ、おま、待っ────」
私の目の前で浦島さんに大喜びで飛びかかる不審者が其処に居た………
────というか、玲奈さんだった。
何してるんですか、貴方………
続く
異世界に召喚され帰還した元勇者、帰還したら50年も経ってて浦島った上に現実世界もファンタジーに侵食されてた件〜しかも、いつの間にかダンジョンの番人扱いまでされてるオマケ付き〜 クロスディアⅡ @crossdia
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