脱力したフォームからの重い一撃。

「倫理」について考えたくなった作品。
出荷される運命にあった「ぼく」と「エイリアン」なる超越的存在による戯れじみた実験を起点として、世界の暗部にじわりじわりと潜り込んでいく展開が秀逸。次の展開が気になってスクロールさせるのがもどかしくなる程です!
語り口は一見和やかで軽妙な雰囲気はあるものの、その脱力感が読者にむしろ冷淡さを感じさせ、腕をしならせて「罪とは?罰とは?」と重い一撃を叩き込んできます。

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