自信なんてないよ、本音が言えないまま、また嘘をつく

これもまた恋愛の一つの形。
作品には作家の思いが現れるから、気持ちが伝わってしまう。

高校で小説デビューを果たすほどの天才の葵の隣にいたいと思った空は、ようやく処女作の恋愛ものを書き上げ読んでもらうのだが……。

誰でも一つだけ、書けるものがある。
それは、自分が体験した話。
体験してきたことや、葵への思いを吐き出すように文章にしたから、いくらでも書ける気がするのだ。
いままで書けなかったのは、頭の中で考えた絵空事だったからだろう。
こういうところは、現実味を感じる。

ラスト、ちょっと笑ってしまった。
タイトルが良かった。作品全体を上手く表している。