第11話 調理!

「や、やっとついたー!!」


 いやー、まさかこんなことになるとは。


 だってひじきったら、川に流れてた流木で火を起こさせようとしてたんだぜ?

 そんな湿気てるどころか濡れてる木じゃ話にならんやろ!!


 というわけで俺はわざわざ燃料が残ってるライターを探して木を乾かすという、なんというか無意味とまではいかずとも二度手間的な事(?)をするはめになったのである。


 え?なんで乾いた木に変えなかった、って?

 さらにはなんでライターで火をつけなかった、って?

 そんなもんノリと勢いとひじきの気持ちがあったからだよ!!


 折角ひじきが枝と謎の板持ってきてくれて、きりもみ式火起こしができるようにしてくれたんだから、それに応えなきゃ自称飼い主が廃れるってもんよ!!


 …ということがあって、今に至るぜ!


「っしゃー!魚焼くぞー!!」


「ミャー(おー)!」


 努力の炎を包み込むように、でも空気の通り道ができるように程よく隙間をつくって。

 それを囲むように石を置いていく。


 さらに川の水で濡らして火で炙った完璧(笑)な殺菌処理を施した枝に魚を刺して…


 ぐさっ!!


 火の近くの地面に突き刺す!







 さてさてそろそろいいでしょう!


「うぉぉー!

 うまそー!!」


 程よく焼き色をつけた魚?は少し身が縮み、色も川魚のようにねずみ色?茶色?黒?に変わっている。


「ミャァ(じゅるり)…」


 ひじきすら舌なめずりするこの焼き加減。

 最高!!


「さてそれじゃあ…」


 手を合わせて!


「いただきます!!」

「ミャー(いただきます)!!」


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世界が豹変しモンスターが出現したので、共存を目指します 猫島フィン @nekosima

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