第10話 アニサキス
「おーひじき偉いぞぉー。」
そういいながら喉を軽く撫でてやる。
すげぇ!もう毛が乾いてる!
「ミャミャゥ(あさめしまえだ)!」
そう鳴きつつひじきは俺の肩に飛び乗り胸の前に手でつくったお椀に魚?を置いてくれる。
因みに魚狩りは猫パンチ一発だった。お強い。
ではでは…
「いざ踊り食い!実食!!」
バシッ!!ムニィー
「いってぇー、なにするんだよひじきー!」
俺は猫パンチをして、肉球で俺の頬を押してくるひじきをわさわさした。
表面の硬い毛の奥の奥の方に柔らかくてもふもふした毛があるから、なんか独特の気持ちよさがあるんだよなぁ。
「ミャケ(やけ)!」
ミャ『ケ』?
っは!
「ひじき…!お前ってやつはなんて気が効くんだ!
たしかにアニサキスがいるかも知れないもんな!」
俺はひじきをわさわさし続けながら感謝を述べた。ありがとうひじき!
「でもなー…
火がないんだよなー…。」
チラッ。
ひじき先輩、なんとかならないっすかね?
「ミャーミャナイミャー(しょうがないなー)!」
え、まじ!?火起こせんの!?
ますます進化したくなってきたぞ!!
「ミャッミャミャッテナー(ちょっとまってろー)!」
えぇ…?どこいくのー…!?
◯
というわけでやってきました!
きりもみ式!火起こしたいかーい!!
「いやひじきさん!?
火起こしてくれるんじゃないんですか!?」
「ミャーナミャトミャッテミャイ(そんなこといってない)!」
「ミャイミャミャクミャデテミャミュケミュルミャケミャ(おれはあくまでてだすけするまでだぞ)!」
「くっ、そこまで上手くはいかんか…」
というわけで、いざ火起こしレッツゴー!!
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