逞しくも可愛い魔女嫁による、ワクワクする領地経営&魅力的な人間ドラマ!

この物語は、魔女だと忌み嫌われた少女リオネッタが、魔獣が蔓延る恐ろしい地の領主であるティーゼンとの結婚を機に、魔獣を利用した領地改革を頑張って行くと言う領地経営物語です。
魔獣に怯え暮らす領地の人々の暮らしを、その要因である魔獣を利用して良くしていこう!と言う大胆なリオネッタの発想・執り行われる改革は、次に一体どんなアイデアが飛び出してくるんだろう…と、読んでいてとてもワクワクします!
登場キャラクターたちも非常に魅力的で、主人公であるリオネッタは、とても賢くそれでいて負けん気の強い女性ですが、ただ"強い女性"という訳ではなく、愛する夫のこととなるとわかりやすく嫉妬心を燃やしたり、張り合う相手と取っ組み合いの喧嘩を始めそうな勢いで火花を散らす姿も見られ、思わずニヤニヤしてしまいます。
夫であるティーゼンや、彼を取り巻く周囲の人たちも皆個性豊かで読んでいて退屈しません。キャラクター一人ひとりにそれぞれの思惑と物語があり、そんな複数のドラマが絡み合って大きな魅力的な一つの物語になっているのが読み手であるこちらにも伝わってくる、非常に読みごたえがある作品です。続きが気になってどんどん読み進めてしまいました。
個人的に、登場する魔獣たちも生態や特徴などが詳しく描かれていて、そうした部分も興味を惹かれ、楽しく読めた部分です。ここから先もどんな魔獣が登場するのかとても楽しみにしています。ぜひたくさんの人に読んで貰いたい作品です。