第19話 彼女を信じているから
※13話の二人です。
僕、
ニヤ崎(仮名)からスマホの中の
写真を見せられた。
幼馴染み兼彼女の
男性らしき人物と歩く写真だ。
「噂通りのヤリ○ンだよなぁ?
彼氏に
そう言ってニヤニヤと笑っているが
「この写真で
相手にされなくて僕の所に来た•••
違うかい?」
「う•••」
図星みたいだ。
「そ、それでも他の男と歩いてたのは
「男ねぇ•••」
思っていたリアクションじゃなかった事に
腹を立てニヤ崎は帰っていった。
いつも一緒にお昼ご飯を食べる桃子は
先生に呼ばれていたので遅れてやって来た。
「こういう事があってさ。」
「ごめん•••
昼休み始まった時に話しかけられて•••
すぐに宗次に話そうと思ったら先生に
呼ばれちゃって•••
宗次の言ったとおり最初は私の所に来て
【彼氏に知られたくないだろ?】って
言ってきたんだ•••
【言う事聞いたら写真を消してやる】
とか言うのを無視してたら
【やっぱり見た目通りヤリ○ンじゃ
ねぇか!】とか色々•••」
「よく話してくれたね•••
辛かったね、あとは任せて。」
「うん•••
宗次も嫌な思いさせてゴメンね•••
でも私、浮気なんて」
「それは大丈夫、疑ってないから(笑)
長い付き合いだから浮気してたら
すぐに分かるよ•••••
そもそも本当に浮気したら桃子は
自分から言うだろ?
【ゴメン私•••】ってさ。」
「うん•••
ただ浮気以前に宗次以外の男の人と
二人きりになった事ないし
なりたくもないし•••
「だと思ったよ(笑)
あの写真どう見ても•••
まぁそれより桃子、気分はどう?
保健室行く?」
「うん•••
ちょっと気分悪い•••」
桃子は外国の血が入っているので
見た目が派手な感じで、その
【ヤリ○ン】扱いされる事があり
トラウマになっている。
保健室に桃子を連れて行った後
ニヤ崎(仮名)の周辺を探る。
桃子は早退まではしなくて
大丈夫だったので一緒に下校した。
そして家まで送った後すぐに
僕はニヤ崎を【狩り】に向かった。
ニヤ崎は鉛入りグローブの
帰り道一人の時を狙って襲いかかり
油断している
話が通じない人間には暴力しかないのは
昔から知っている。
守る
「写真で
思ったか?
そして自分は何も被害を受けないとでも
思ったか?」
すでに意識が無いニヤ崎に吐き捨てる。
「
一番は桃子を傷付けた事だな。
お前は桃子に言った【ヤリ○ン】に
なってもらうぞ。」
倒れたニヤ崎を
押し込んだ。
場所は
車から降りるとそこには一組の男女がいた。
「
「
よろしくお願いします。」
友達の良平君の空手の先輩だそうだ。
今回のニヤ崎(仮名)は嫌われてはいるが
暴行を受ける程の事はやっていない
叩きのめすと足がつく可能性が大きく
どうしようか考えていると良平君達から
声がかかり相談したら紹介してくれたのが
計画を聞いた時は信じられなかったが
この上品な美人さんが
「こんにちは、可憐です。
話は聞いていますよ。
よろしくお願いします。」
「
お世話になります。
迎えの車まで
ありがとうございます。」
「迎えの車は私じゃなくて•••」
「こんばんは♡」
そこにスキンヘッドの大男が現れました。
「可憐ちゃんから話を聞いて
やってきました♡
ボルケーノ山口です♡
どうぞよろしく♡」
僕の手を取り
「こちらが全面協力してくれてる
ボルケーノ山口監督よ。」
「話に聞いてた宗次君♡
清潔感の
ボクシングやってる引き締まった
青三君とは真逆ね♡
でも私は
どっちも大好きよぉ♡」
「あ、ありがとうございます•••」
後ろで青三さんも
【ボルケーノ山口さんが協力してくれる】
と青三さんから連絡を受けて
同じ顔をしていたのはこういう事か•••
【
【とても良い人だね•••】
【絶対に敵にしちゃいけないよ•••】
三人が言ってた意味も理解した•••
「あとは引き受けるから宗次君は
帰りなよ•••
かなりディープな世界だから
ここから先は見ない方が
良いと思うよ•••」
青三さんがそう言ってくれたので
「ありがとうございます。
彼女が心配なので先に帰らせて
いただきます。
ボルケーノ山口さんも本当に
ありがとうございました。」
「ああん♡
もっとお
また呼んでね♡」
そう言って名刺を貰って車に乗り
公園を
青三SIDE
※ホ○表現が出てきます。
お気を付け下さい。
最近彼女の
取っている相手がいる。
「また連絡を取ってるの?」
「心配?
大丈夫よ♡
私は
「いや•••
浮気の心配は1ミリもしてないよ•••」
確かに相手は男だ•••
だが心配はそこじゃない•••
連絡の相手はボルケーノ山口監督。
作品について語り合い最近は
参加しているそうだ。
言葉に出来ない不安を
後輩の良平から連絡があった。
チンピラを
ボルケーノ山口監督に連絡を
「お前も宏太も信吉も監督の連絡先
知ってるだろうがよ。
何で俺を
「直接連絡したら俺達も参加する事に
なるじゃないですか•••
監督は良い人ですし友達の
したいですけど•••その•••
青三先輩も分かるでしょ?」
「まぁ•••な•••」
言葉に出来ない不安をまさに
俺には良平達の気持ちがよく分かる•••
結局俺からの紹介として可憐ちゃんに
話すと
「ナイスタイミング!」
と喜んでいた。
金髪チャラ男(第2話)を肉便器にした映像を
ボルケーノ山口監督に送ったところ
制作会社内で大絶賛を
そのまま発売されて(顔はモザイク)
大ヒットとなったそうだ。
知らなかった•••
まぁあいつはクズだからネットの
オモチャにされるのは別に良い。
そしてその後ファンから新作を
望む声が
話し合いが続いていたそうだ。
「ファンはリアリティを求めているのよ。
プロの男優さんじゃなく素人の
それもノンケの人が良いの。
そしてアイツみたいな悪党を
【たまらない】ってファンレターに
書いてあったわ。
作品の最初に【女性を
ってテロップを流すとその後の
可憐ちゃんは熱く語っていた。
そして撮影当日も興奮は
今回も【
後ろから
「やっぱり【
と
大きい声を出しても皆【祭り】に夢中で
誰も聞いていない異常事態。
前回より騒ぎが大きいのは大丈夫かと
思っていたがボルケーノ山口監督は
色々と
この山奥の公園には誰も来る気配が無い。
自分達と監督以外はバスに乗って
やって来た人達だ。
今日連絡があったのに
こんなにすぐ集まれるのか?
と疑問だったが可憐ちゃんいわく
「それが
だそうだ。
うん、よく分からん。
可憐ちゃんが何度目かの絶頂に達した時に
「少し休もうか、はいお茶。」
とペットボトルのお茶を渡す。
「ハァ•••ハァ•••ありがと♡」
お茶を飲む可憐ちゃんを見ていると
色々な不安が消えていくのを感じる。
「青三君いつもありがとうね♡
こんな私の趣味に付き合ってくれて
私は青三君じゃなくちゃ駄目だよ。
受け入れてくれる人なんて他には
いないから♡」
そう言って笑う可憐ちゃんの顔は
いつもの優しく
趣味が特殊なだけでそれ以外は
問題の無い女の子だ。
むしろ優しく頭が良く美人で家庭的で
浮気もしない男の理想の
女の子•••いや女性だな。
「青三君?」
「ああ、ごめん。
俺も可憐ちゃんが好きだなぁって
考えてたんだ。」
「ありがとう!
私も大好きよ♡」
そんなやり取りをしている横で
「さぁだいぶほぐれてきたでしょう!
そろそろ私の【ポリコレ】を
ぶち
そう
【ポリコレ】ってそんな使い方するの?
それを見た可憐ちゃんは
「監督が出てきたわ!
青三君、続きお願い!」
そう言いながら
尻を突き出す可憐ちゃん•••
やっぱり少し不安かもしれない•••
この後もまだまだ【祭り】は続き
【ハッテン場公園の肉便器 2
~打ち鳴らせ夜明けの
はその年最大のヒット作となった。
ちなみに
前作も今作もボルケーノ山口監督から
ギャラの支払いが提案されていたそうだが
「
青三君は【いらない】って言うと
思ってたけど•••」
「ああもちろん断って正解だよ。
税金の問題もあるけどギャラを貰うと
いよいよって気がしてね•••」
「私もお金を貰ったら仕事になって
心から楽しめなくなりそうだから
制作会議に参加してもギャラは
貰ってないわ•••
ただ最近は青三君をどうにか出演
させられないかって頼む人が多くて•••
好きな人が出演するのは
さすがに嫌だから•••」
「それも不安の一つだよ•••
何回か一緒に撮影現場に行った時に
熱い視線は感じてたから•••」
「青三君のキリッとした
空手と柔道で鍛えた体は大人気だから•••
私は青三君にだけ抱かれるから
青三君も他の人に抱かれないでね?」
「ソッチの心配されてる事に
「あっ!
もちろん抱くのも嫌だよ。
可愛い系の男優さんもいるから•••」
「そういう事じゃなくて•••
俺がソッチ方面にイケると
思われてるのがショックと言うか•••」
「でも最近慣れてきたって
言ってたから•••」
「慣れてきたってのは耐性がついたって話で
興味が出てきたって
可憐ちゃんは本当に頭が良く
貞操観念もしっかり(?)しているが
価値観の一部がバグっているというか•••
まぁ惚れた弱みでそれすら可愛く
見えるけどね•••
こんな日々がまだまだ続くのであった。
宗次SIDE
あれからニヤ崎(仮名)は学校に
来なくなった。
当然だが可哀相とは少しも思わない。
人を傷付けるなら自分も傷付く覚悟を
持っておけと心から思う。
【やり返したら相手と同じレベルになる】
という人がいるが相手を自分より【
見ている時点で【いじめ】や【差別】を
している人間と同じだろ、といつも思う。
自分達こそ【正義】だと思っている。
【正義】なんてものは立場や環境•時代
その
【死刑反対】を叫んでいた弁護士が
自分の奥さんを殺されて【死刑賛成】派に
なった話もある。
自分がその立場になったらすぐに
【正義】も【信念】も変えてしまう。
【暴力】は最低だと言う人は多い。
しかしその多数の意見を【被害者】に
押し付けるのも【数の暴力】なんだ。
そしてその事にも本人達は気が付かない。
この世から【
無くなる
だったら【やられたらやり返す】のは
当然だし今回みたいなクズは
【やられる前にやる】のは当然だ。
この地域の警察はまだマシかもしれないが
それでも完全には信用出来ない。
【自分】と【自分の大切な人】は自分で
守るしかないんだ。
有名な歌にある
【君が笑ってくれるなら僕は
その歌詞の覚悟はもう決めている。
休日、桃子からある人物を紹介された。
「こちらマコト先輩。」
「こんにちはマコトです。」
「こんにちは宗次と言います。
桃子から話は聞いています。
お会いしたかったです。」
紹介されたのは一緒に写真に
僕より背が高くすれ違う人が振り向く
カッコイイ女性で学年は僕達の一つ上だ。
派手な見た目のせいで周りから浮いて
しまいがちな桃子と同じように
そのルックスで男女共にアイドル的な
親しい友達がいない真琴先輩と桃子は
つい先日出会ってから
多くなったそうだ。
「宗次君には誤解をさせてしまったようで
すまない•••」
「僕は何も誤解なんてしてませんよ。
ただ誤解したヤツが写真を見せて
きただけですから。
それに仮に写真が本物だったとしても
桃子が幸せならそれで良いと
思ってますし。」
「宗次•••
そんな事、言わないでよ•••」
「ごめんごめん•••
僕であって欲しいけど•••
人生何があるか分からないからね。」
「私も宗次に隣にいて欲しいし
宗次の隣にいたいよ•••」
「
本当に
「先輩も
桃子から聞いてますよ。」
「私は桃子君のように【いじめ】は
無かったけどイメージを押し付けられて
【今】の私になったんだ•••
合わせて男言葉というか王子様のように
振る舞っているうちに•••
取り巻きは
友達はいなくて•••」
「集団心理の無責任さですね。
【いじめ】や先輩の周りの
【イメージの押し付け】も
なくても集団になれば•••
【0.1】でも【0.01】でも多数から
やられ続ければいつかは【100】を
超えますから•••」
「その
理解出来ないだろうな•••
【
【
やられればどれ程の【
でも君は本当に【
好きになってしまいそうだよ。」
「ちょっと真琴先輩やめて下さいよ(笑)
宗次は私のですよ(笑)」
「ハハハごめんよ。
半分冗談だ。」
「半分って、どういう事ですか?!」
「
でも最近はセカンドパートナーという
ものがあって」
「そんなの絶対嫌です!」
「メインは桃子君だ。
でも体調不良や生理で【出来ない】時が
あるだろう?
そんな時に私を呼んでくれれば
代わりに抱かれ」
「絶対嫌です!
それに、それだとセカンドパートナー
じゃなくてただの性欲処理女じゃ
ないですか!」
「性欲処理女!
悪くないね、宗次君がそれを望むなら
喜んで私は」
「どっちにしろダメですよ!」
「真琴先輩面白い人なんですね(笑)
やっぱり話してみないと、どんな人か
分かりませんね。」
「聞いたかい桃子君、私の事を
【おもしれー女だな】だってさ。」
「そんな言い方してないじゃないですか!」
桃子は怒っているが真琴先輩は楽しそうだ。
王子様なんかじゃなく本当は友達と
こんな気楽な会話がしたかったんだろうな•••
桃子もそれは分かっている•••
分かってるよな?
「もしかしたら宗次君はもっと乱暴に
桃子君を抱きたいのかもしれない
しかしそれが言えないから
私が代わりに•••」
「えっ!
宗次•••そうなの?」
「そんな
桃子は信じてるみたいだ。
「先輩は冗談で言ってるから•••」
「そうだ
「冗談じゃなくなってきてる!」
「いや、だから•••」
「宗次君が
【チ○○がイライラしてきたから
ケツを貸せよ!】
と言えば私はすぐに尻を」
「ええっ!」
「桃子、
「桃子君は可愛いなぁ♡」
そう言って笑う真琴先輩は
それから僕とも仲良くなり
三人で
「宗次君、反対の手は
私と手を
「ダメに決まってるじゃないですか!
宗次と手を繋ぐのは私だけです!」
「良いじゃないか私は男子と手を繋いだ
事がないんだぞ。
私の初めてを宗次君にあげたいんだ!」
「何でそんな言い方するんですか!
ダメです!」
「ケチだな、そんなに見せつけておいて
じゃあ後で二人の時に繫ぐよ。」
「何で二人きりになろうとするんですか!」
三人で出掛けると
桃子と真琴先輩は二人でもよく出掛けて
いるみたいで本当に良い友達に
なれたんだなと嬉しく思う。
最近、真琴先輩は少しずつカッコイイ系から
可愛い系や美人系のファッションに
変わってきた。
本当にしたい
なったそうだ。
とても
喋り方は
「二人のお
でも二人といるのが一番、
「自分も楽しいですし、何より桃子が
楽しそうですから真琴先輩には
感謝しかないですね。」
「えっ!【マコトオナホニナレ】!?
仕方ないね私は宗次君の
「そんな事、宗次は言ってないでしょ!
オ、オナホって男の人が使う•••///
それに新品なんて言ったら私が
中古みたいじゃないですか!
私も宗次としかした事」
「桃子、真琴先輩のいつもの
「ハッハッハッ!
こんな事、二人にしか言えないからね!
それにしても毎回、桃子ちゃんは
可愛いね!」
「もう!」
こんな感じで大人になっても3人•••
というか2人+1でドタバタと
過ごす僕達であった。
完
※浮気•ハーレム展開はありません。
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