Ch.6 エピローグ (この先はお聞かせできません)
//SE モニタからゲームの音
「……」//耳元お菓子の咀嚼音
「……先輩、私思うんですけど」
「ゲームって黙ってやったほうが集中できて楽しいですよね」
「なんなら、人がやってるのをお菓子食べながら見てるのが一番楽しいかもしれません」
「あ、訂正します。恋人がゲームしてるのをお菓子食べながら見るのが一番楽しい、です」
「……わかってますよー。私がやりたいって言ってたことですからね。でも先輩はいいんですか? 私、前にも言ったように顔出しは嫌ですけど、翠夏さんのかわいさは声からだけでも十分に伝わってしまうわけで」
「いいんですか? 私にガチ恋厄介ファンとかついても」
「……なんか嫌そーな顔してますけど、先輩にもそういう嫉妬の感情ってあるんですね」
「先輩の新しい一面が見られて、今日は良い日だなぁ」
「明日も明後日も、二人で良い日にしましょうね、先輩。約束ですよ……ん?」
//SE 身体を寄せる音
「先輩、よく見たら珍しいところにほくろがあるんですね」
「あ、ここにも、あとこんなところにも……先輩、次の実況の練習、お題はこれにしませんか? 身体中のほくろを観察して報告するっていう」
「いや、親からゲーム機は返してもらえましたけどぉ、どうですか? 良さげじゃないですか?」
//耳元ささやき
「どうしますか。私、先輩好みの優しい女の子になりたいので、強く押し切ったりしませんよ」
「どうしますか、先輩。決めるのはあくまで先輩自身ですよ──」
先輩の身体を使ってゲーム実況スキルを磨こうとする自己肯定感が強めの丁寧語・淡々口調な後輩 樫村効果 @Kashico
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