展開が凄く、面白かったです。間の使い方が上手いなと思いました。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(560文字)
海の上に二つの死体が浮かんでいる。 その海は自殺の名所で、この世に絶望した人達が飛び込んでいるのだ。 今宵もまた、死に場所へと向かっていく人物が――・ ゾッとくるショートショート。 様々な推測をしながら読み進めていくわけですが、キレの良いスライダーのごとく抉ってきます。「違和感を覚えた時にはもう手遅れ」といった感じが、この物語の特長になっているなと思いました。 不気味な余韻を残しつつ終わる文章は、阿刀田高さんのショートショートを思わせるものでした。