蕾
花野井あす
蕾
少女の
眼窩に嵌め込まれた眼は光を
睫毛から落とされる影は
小さな唇は
時おり溢される音色は
その貌を見上げれば
少女には目と口があるだけ
何も持たない
何も知らない
ならば与えてやればよいのだ
ならば教えてやればよいのだ
私は少女に桜の枝をひとつ、もってこさせた
私は少女に夜空の星を
私は少女の唇を柔らかな
そして最後に、炎を知らぬ瞳に
少女は
少女は木漏れ日に輝き、
少女はすてきな
蕾 花野井あす @asu_hana
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