概要
あなたで十三人目なんだ
彼女と最後に会った時のことは、いまも覚えている。
夏は終わりに近付きつつも、まだ蝉時雨が聞こえる時期だった。病室の窓がすこし開いていて、隙間から入ってくる風が白いカーテンを揺らしていた。個室の病室に、彼女はひとりだった。事故の後の喧騒が落ち着いて、ようやくふたりきりで会えることができた。
「あなたは?」
夏は終わりに近付きつつも、まだ蝉時雨が聞こえる時期だった。病室の窓がすこし開いていて、隙間から入ってくる風が白いカーテンを揺らしていた。個室の病室に、彼女はひとりだった。事故の後の喧騒が落ち着いて、ようやくふたりきりで会えることができた。
「あなたは?」
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