第25話 一/一三二ゆえの誤り
「殺す以外の選択肢なんかないわ! 武器も手に入ったし、五対一なら確実に殺せる」
盛んに
彼女も彼女だ。
『人じゃなくてよかった』という台詞からは、だいぶ前から
熱狂した場を鎮めるように、
「俺は正直、どっちでもいい。いくら
「……。なら、
「俺が?」
「まっ、妥当だな。この同盟は元々、お前が締結させたようなものだ」
黙考。
悠長に思いを馳せる時間はない。
どんな選択をするにせよ、すぐに決断しなければならない。
だが、そうかと言って、自分たちにリベンジを試みていると、いきなり断定するのは、さすがに早計なのではないか。
日本へと帰還する。
その道程では、誰がどんな手がかりを見つけるのか不明なのだ。生存者は大いに越したことがない。
武器を取り返すにしたって、
今は
それがいい。
これならば、たとえ
「ちょっとでもあんたに期待した、私が馬鹿だった」
「うるせえな。お前一人で襲いに行って来いよ。それなら、誰も文句がねえだろう?」
「人数の差があることに、戦術的な意味があるんじゃない。逃げるなら、さっさとしましょう」
たちまち、新生⑤班が移動を始める。
いいや、この時、
相手が復讐を標榜としていないなぞと、断じることは絶対にできない。
自分たちが死刑囚であるという当たり前の事実、それを
異世界監獄――死刑囚による、禁じられた異世界の調査と、極限環境での魔法を使ったサバイバル。 御咲花 すゆ花 @suyuka_misahana
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