また握手してください

すずめの鳴き声


「……ん。朝から納豆はつらいです……。ご飯とおみそ汁と、それから焼き鮭があれば最高……ん?」


「はて? ここは……レッスン室? 昨日は確か先輩方を見送ったあと、一人で残って練習してたら途中からマネージャーさんに来ていただいて、一緒に練習を……あのときのマネージャーさん、カッコよかったです」


あくび


「……まだ6時? 大丈夫です。もう一眠りしてから練習します。おやすみなさい、マネージャーさん」


「………………って、はぁあああああああああああああああああああ!! ま、マネージャーさんが! ここに! いつの間に床で眠って! 一緒に? 添い寝? そ、そ、そそそそそそそそそそ、それはダメです! 絶対ダメです!」


「……マネージャーさん、起きて、起きてぇぇええええ!!!! 寝たら死んじゃいますよ~!!」


「……マネージャーさん! お、おはおは、おはようございます……あのそのえっと、昨日はよく眠れました? じゃないっ! あの

、2人で寝てたことは絶対内緒にしてください!」


「……はい。でも、あの忘れないでほしいというほどのことでもないかもしれないですけれども、あの、いい経験になりました!」


「マネージャーさんとなら私、全力で頑張れます! 改めてよろしくお願いします!」


「それじゃあ、練習の続き! 私のダンスと歌、見逃さないで見ててくださいね!」


歌が流れる

笑顔で歌う


「……どうでしたか? ……えっ、完璧? でも、完璧って言葉禁止なんじゃ……完璧と思ったんだから完璧を使ってもいいだろって、まためちゃくちゃなこと言ってますよ! おいしく出来上がったいちごパフェに納豆をぶち込むくらいめちゃくちゃですよ!」


「……でも、嬉しいです。マネージャーさん、大好きです!」


「はぅあわぁぁぁああああ! 違う違う今のは人として好きってことで、マネージャーさん聞いてますか? 笑ってないで否定させてください! お願いですから、聞いて〜!!」


「マネージャーさん!!」



音楽が流れ

歓声が上がる


「それじゃあ、マネージャーさん! 行ってきます!!」


「……うん! 緊張しても完璧じゃなくても私らしく私の個性で楽しんできます!」


「……あっ、そうだ」


走ってきて耳もとまで近づいてくる


「また私と握手してくださいね!」


走って戻っていく


歓声が上がる

音楽が始まる

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本当に真面目過ぎる新人アイドルと密着レッスン〜また、握手してください!〜 フクロウ @hukurou0223

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