識域へ、踏み込め。

直衛 佑は、卓越した触覚と身体能力を有する高校生。
1話から披露されるパルクールのパフォーマンス描写を目にすれば、いかに作者がキャラクターの動きを表現することに優れているか分かるだろう。

そして穏やかでつつましく暮らしていた佑の日常は、識域と呼ばれる異形がひそむ世界へ容赦なく引っ張り込まれていく。

圧倒的疾走感と透明感。これでもかと情報量の多い戦闘シーンが生む、真空のような静寂。
読み手の心まで詩人の領域へ引き込む物語を、ぜひ体験してほしい。

また、この作品は現在リライトされている最中なので、旧版に惹かれた方は作者ページから新版のチェックもお忘れなく。