君の隣にいるだけで死ぬほど美しい色彩になって、地獄色にしか描けなくなる

個性と見え方の違いを題材にしながら、若者が抱えるちょっとした悩みを上手く表現しているところが良い。

電車内から観る景色の描写が個性的。
見た感じだけでなく、嗅覚を意識した表現をしているところもいい。

ちーちゃんが帰りを誘うときの理由、「んー、気分?」を受けて「気分、なら仕方ないか」と納得するやり取りが素敵。
二人とも、感性で生きている。

自分とは違うと思っていたけど、思いこんでいただけと気づいたから、「爽快な世界崩壊の瞬間だった」といえるのだ。
こうした表現が素晴らしい。