第二夜 ちょっと触れたい

今日は「何となく」一日を過ごしせなかった。多少私と大和の関係は深まったような気がするけどそれでもさっきの行動(本編四~五話参照)のせいで友達とは言えない。


私、金剛は軍人のくせにある理由で暇なのでどうにかして暇を潰せる友達が欲しい。私に友達はいるにはいるんだけどやつは全然暇じゃないし。


せっかく家で預かってあげるんだからなるべく二人一緒にいたい。そんな理由で彼女にはこの無駄に広い家なのに一人部屋はないと言ってやった。


……私ってやっぱり最低かもしれない。


そんなことはおいてといて今は大和とどう友達になるかを考えないと。


喧嘩をして仲直りをする。これはいつでも想像の倍は難しい。いつも「何となく」で済ませてしまおうとする。


でも私も覚悟を決める時なのかもしれない。大和との出会いは奇跡のようなものだから。「何となく」で私と彼女は出会えなかっただろう。


私はそんなことを思いながら今日も何の断りもなく大和の布団に入る。昨日と違ってお風呂に入った大和はそれはもうすごくいい匂いがするわけで、心が綺麗になっていってるみたいだ。


大和の綺麗な黒髪が鼻の前に来てその匂いだけでこれからの日々がきっと今までの「何となく」になることはないんだなと思う。


今日の目標はボディタッチをすること。昨日は大和の腕の怪我を治したことだけ。我ながらナイフで削いだ腕をよく痕もなしにできたと思う。


ちょっと手を繋いでみたりして、私が寝ている大和をまさぐっていると私の手が寝返りをうった大和の腰の下にいってしまった。


やばっ、と思った時には少し遅かった。私の手は彼女の肉付きの良い美しい体に阻まれて抜けなくしまった。


もういいやこのまま寝よう。明日、どう弁解しようかな。私も辛いのだけれど頑張って仲直りしよう。窓から差し込む月明かりがすごく綺麗に見えた。









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【紹介文必読!】緋色の朱鷺〜ダイヤモンドは恋を知る~ まなバル @manavar

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