第11話 悪役登場
倒れた女の子に近づき触れようとして
気がつく 細い銀色の円形ドームの鳥カゴの
中に女の子が
閉じ込められてる事を!
女の子は鳥カゴから
手を伸ばして
必死で絵を書いていた
最初のページには 鍵の絵が 幾つかあり
実体化した分もあった
※閉じ込められた鳥カゴの鍵を作ろうとしたのだろうか?
だが鍵はおそらくは
合わなかったのだろう
注意をひく為に
あの羊の大軍を描いたのだろうか
子竜さんが鳥カゴの女の子に手を伸ばした その瞬間!
上から 突然 鳥カゴが降ってきて
それぞれ 僕らは鳥カゴに閉じ込められたワン!
それから何か落ちきて
僕、ワン子は気を失ったワン。
おやおや これはこれは!
獲物が自分達自ら
やって来た
奇妙な服の長身の男性と目つきの悪いクマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみはニヤニヤ笑いながら
お金の入ったツボをかきまわしていた
さて、さて どうしたものかな?
そこの小さなお嬢様のように身代金を取るかな?
来週開かれる
悪のカンパニーのマスター主催の人買い市も含めた市場
オークションなんだよね
それに出すがいいかな?
バラバラにして
内蔵とかのパーツ売りもいいねぇ
とてもとても時間に追い立てられて
周りの同僚や同業者はライバルで
互いにネチネチとある事ない事噂を立て
たまに バレエシューズ?に画鋲入れ?みたいなオシャレな事をしあう
足の引っ張りあい
敵?も仲間?もドツボに落しあい
鳥カゴのような狭い現実の中
いつも私達のマスター
(支配人)に仕事の出来を責めたられる
心も身も貧しき僕らはね
食わしてくれるマスターの為にせっいいぱい
尽くして
こうやって獲物を奪って喰らうしか
生きてゆくすべもなくてねニヤニヤ笑う
そして話の途中で
黒羊に捕まったカメさんが
やって来た!
バタバタして手を伸ばしたクマのぬいぐるみに
思い切り噛みついてる
凶暴なカメだなぁ
あんまり売り物になりそうにないねぇ
今晩の鍋物にするかなあ
噛まれないように
鼻を近くに持ってきて
クンクン
なんだよぉ!そこの小さなじょうちやんの絵の実体化か!
ゴミ箱にぽい!だな
蓋(ふた)つきゴミ箱にぽいその間 ガチャガチャと
狭い鳥カゴから逃れようと鳥カゴを揺らすエイルに近ずき
スッと細み剣を差し込む
可愛いお嬢様!いい子にしててよねぇ
じゃないと バラバラにして売るよ
・・バラバラにするには
ちょっと惜しいよね。
麻薬で漬けこんで
少しばかり 悪戯して
楽しい事してから
売るかな?
思い切り睨みつけるエイル
ニヤニヤ笑いながら
もう一本、鳥カゴに剣を刺す
下手に動くと剣で怪我するよ
ほら 見てごらん
上に吊られた 他の子供達みたいに
鳥カゴの中の現実を諦めて・・
優しい買取主にあたるように大人しく祈る事だね
言い残して立ち去る
取り残されたエイルは ハッと視線に気がつく
子竜さんが黙って心配そうに見ていた
エイル 一瞬泣きそうな表情がパアと弾けたように笑う
爆走する羊たち のの(まゆたん@病持ちで返信等おくれます @nono1
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。爆走する羊たちの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます